ケガや病気に備えて加入する医療保険には、さまざまな種類・タイプの商品があります。
大きく分けると「貯蓄型」と「掛け捨て型」の2つに分類でき、それぞれ異なる特徴を持っています。
この記事では、医療保険のタイプについて以下のポイントを解説していきます。
- 医療保険の貯蓄型と掛け捨て型とは?
- 貯蓄型と掛け捨て型のメリット・デメリット
- 貯蓄型と掛け捨て型はどちらがおすすめか
ぜひ本記事を参考にして、自分に合ったタイプの医療保険を選んでいきましょう。
医療保険の貯蓄型とは?
医療保険の貯蓄型とは、ケガや病気に備えた保障に加え、支払った保険料の一部を積み立てて貯蓄する性質を持った商品です。
ケガや病気で入院・手術をした場合だけでなく、一定の条件を満たした時に給付金を受け取れる仕組みになっています。
ここでは、貯蓄型の3つのタイプについて解説します。
お祝い金タイプ
お祝い金タイプとは、一定期間が経過するごとに給付金を受け取れるタイプの医療保険です。
商品によって支払われる金額やタイミングは異なるものの、3〜5年で5万円や10万円などの給付金を受け取ることができます。
受け取れるお祝い金は大きな金額ではありませんが、家計の足しに使ったり、ちょっとした旅行に出かけたりと使い道は自由です。
ただし、期間中に入院給付金や手術給付金などを受け取っている場合は、お祝い金を受け取れないケースが多いことに注意しましょう。
リターンタイプ
リターンタイプとは、一定の年齢まで保険料を支払った場合に、それまで支払ってきた保険料が還付されるタイプの医療保険です。
お祝い金タイプと比べて長い期間保険料を積み立てているため、高額な給付金を受け取れるケースが多くあります。
例えば、60歳で給付金を受け取れるように設定しておくと、退職後の資金に充てることができます。
途中で入院給付金や手術給付金を受け取っていても、その分が差し引かれはするものの、まとまった還付給付金を受け取ることが可能です。
ただし、還付給付金を受け取る年齢になる前に解約した場合、受け取れる解約返戻金は支払保険料総額よりも少なくなる点に注意しておきましょう。
解約返戻金タイプ
解約返戻金タイプとは、医療保険を途中で解約したときに「解約返戻金」を受け取れるタイプの商品です。
自由なタイミングで解約できるため、ライフステージに合わせて解約をすることで必要な資金を準備できます。
例えば、子供の進学費用に使ったり、老後の生活費用に充てたりと、自分のライフプランを踏まえた使い道を考えることができます。
また、お祝い金タイプやリターンタイプのように、途中で入院給付金や手術給付金を受け取っても解約返戻金の額が変わらない点もメリットです。
ただし、解約返戻金の額は支払保険料の総額よりも少なくなる点に注意が必要です。
医療保険の掛け捨て型とは?
医療保険の掛け捨て型とは、支払った保険料が戻ってこないタイプの商品です。
貯蓄型のようにお祝い金や解約返戻金を受け取ることはできませんが、比較的手頃な保険料で医療保障を準備できることが特徴となっています。
保障期間中にケガや病気がなければ手元にお金が戻ってくることはありません。
そのため支払った保険料が損になってしまうケースもありますが、手頃な保険料で「もしもに備えた安心を買うことができる」と考えることもできます。
医療保険の貯蓄型と掛け捨て型の特徴を比較し、自分の目的に合った商品を選ぶことが大切です。
貯蓄型のメリット・デメリット
医療保険の貯蓄型と掛け捨て型を選ぶ際には、それぞれのメリット・デメリットを把握しておくことが大切です。
ここでは、貯蓄型のメリットとデメリットを解説していきます。
メリット
貯蓄型の医療保険に加入するメリットは、支払った保険料が掛け捨てにならないという点です。
「お祝い金タイプ」「リターンタイプ」「解約返戻金タイプ」のいずれを選んでも、何らかの形で保険料が戻ってきます。
特に解約返戻金タイプの場合、満期まで加入しなくても好きなタイミングでお金を用意することができます。
自分のライフステージに合わせて資金を準備できる点は大きな魅力と言えるでしょう。
デメリット
貯蓄型の医療保険のデメリットは、掛け捨て型と比べて保険料が割高になる点です。
基本的な医療保障に加えて貯蓄性も兼ね備えているため、保険料の負担が大きくなってしまいます。
また、医療保険は掛け捨て型が主流であるため、貯蓄型の商品はあまり多くありません。
商品の選択肢が少ない点は貯蓄型の医療保険のデメリットと言えるでしょう。
掛け捨て型のメリット・デメリット
次に、掛け捨て型の医療保険のメリットとデメリットを解説していきます。
貯蓄型と比較して、自分に合うタイプの医療保険を選びましょう。
メリット
掛け捨て型の医療保険のメリットは、保険料が割安であるという点です。
手頃な保険料で医療保障を備えられるため、家計の負担を軽減することができます。
また、商品の内容がシンプルで分かりやすく、ライフプランに合わせて設計しやすいことも掛け捨て型の特徴です。
販売されている商品の種類も多く、自分に合った商品を探しやすい点が掛け捨て型の魅力と言えるでしょう。
デメリット
掛け捨て型の医療保険のデメリットは、支払った保険料が戻ってこない点です。
貯蓄型のようにお金を受け取ることができないため、ライフイベントに備えて自分で貯金しておかなければならない点に注意しておきましょう。
また、入院給付金や手術給付金が給付されなかった場合、支払った保険料は掛け捨てとなってしまいます。
「損をした」と感じてしまう可能性もあり、デメリットと捉える人も多いでしょう。
貯蓄型と掛け捨て型ではどちらがおすすめ?
医療保険の貯蓄型と貯蓄型は、どちらを選ぶべきなのでしょうか。
ここでは、2つのタイプのどちらがおすすめかを解説していきます。
どちらも保障内容に大きな差はない
貯蓄型と掛け捨て型は、どちらも基本的な医療保障の内容に大きな差はありません。
どちらも「入院保障」「手術保障」などが主な保障であり、「通院保障」や「女性特有の疾病に対する保障」などを特約で備えることになります。
したがって、貯蓄型と掛け捨て型を比べる際には、支払う保険料や解約返戻金・お祝い金の有無を確認していくことが大切です。
貯蓄型をおすすめするケース
貯蓄型の医療保険は、医療保障と貯蓄を両立したい方におすすめです。
支払った保険料の一部が積み立てられていくため、貯金が苦手な人でも貯蓄していくことができます。
子供の教育費や老後の生活資金を準備したい場合はリターンタイプや解約返戻金タイプ、定期的に給付金を受け取りたい場合はお祝い金タイプが活用できます。
自分のニーズに合った受け取り方を選ぶことができる点も、貯蓄型の医療保険のメリットです。
ケガや病気に対する備えと貯蓄性を医療保険で完結させたい方は、貯蓄型の医療保険を選びましょう。
掛け捨て型をおすすめするケース
掛け捨て型の医療保険は、手頃な保険料で医療保障を備えたい方におすすめです。
貯蓄型よりも割安な保険料であるため、家計に負担をかけずに補償を備えられる点がメリットです。
割安な保険料にすることで、浮いた分をほかの金融商品で運用・貯蓄することもできます。
また、さまざまな商品が販売されているため、自分に合ったタイプの商品を見つけやすいことも特徴です。
「手頃な保険料でケガや病気に備えたい」「豊富なラインナップから選びたい」という方は、掛け捨て型の医療保険を選びましょう。
医療保険の悩みは保険相談窓口で相談しよう
貯蓄型と掛け捨て型の医療保険の特徴を解説してきましたが、自分に合った商品を選ぶことは難しいです。
そこで、医療保険に関する悩みがある方は保険相談窓口を活用することをおすすめします。
保険相談窓口では、保険を専門とするFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することができます。ライフプランに合わせた保険商品を提案してくれるため、最適な保険プランを設計可能です。
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まとめ
医療保険の貯蓄型は、支払った保険料の一部を積み立てて貯蓄するタイプの商品です。
掛け捨て型と比べて保険料が割高ではあるものの、ライフステージに合わせて給付金や返戻金を受け取ることができます。
貯蓄型と掛け捨て型のどちらが適しているのか、じっくりと考えて選ぶことが大切です。
また、自分で選べない場合は保険相談窓口なども活用しながら、最適な保険プランを設計していきましょう。