医療保険の保険料払込方法には、生涯にわたって支払う「終身払い」と短期間で支払いを終える「短期払い」の2種類があります。
それぞれの払込方法にメリット・デメリットが存在するため、加入前に特徴を理解した上で自分に合った方法を選ぶことが大切です。
この記事では、医療保険の払込期間について以下のポイントを解説します。
- 医療保険期間と払込期間の違い
- 短期払いのメリット・デメリット
- 終身払いのメリット・デメリット
- 短期払いと終身払いのそれぞれおすすめの人
ぜひ本記事を参考にして、ご自身に合った保険料払込方法を選びましょう。
医療保険期間と払込期間の違い
医療保険には、「保険期間」と「払込期間」の2つが設定されています。
保険期間とは、加入した保険の契約が継続する期間のことです。
医療保険の保険期間中は、入院や手術などの保険料支払事由が発生した際に保険金・給付金が支払われます。
定期医療保険の場合は10年・15年などの一定期間、終身医療保険の場合は一生涯保険期間が続きます。
一方の払込期間は、保険料を払い込む期間のことです。
「10年間」「60歳まで」などと払込期間を設定する「短期払い」と、一生涯保険料を支払う「終身払い」があります。
保険期間と払込期間は一致するわけではなく、払込期間終了後に保障が継続するケースもあります。
医療保険短期払いのメリット
医療保険の保険料を短期払いにするメリットは、主に以下の2点です。
- 老後の負担を減らせる
- ライフプランに合わせて資金計画が立てやすい
それぞれ解説していきます。
老後の負担を減らせる
短期払いの場合、一定の年数または年齢まで保険料を支払うことで払込が完了します。
払込が終わった後は保険料が残らないため、老後の負担を軽減できる点が短期払いのメリットです。
老後を迎えると収入源が年金だけになるケースが多く、月々の保険料が負担になる可能性があります。
ある程度の収入があるうちに保険料の支払いが完了していれば、老後に保険料の負担をしなくても保障を受けることができます。
老後の生活に負担をかけたくない場合は、保険料の短期払いがおすすめです。
ライププランに合わせて資金計画が立てやすい
短期払いは保険料を払い込む期間が決まっているため、保険料の払込総額を把握しやすいという特徴があります。
医療保険に支払う保険料を把握できれば、ライフプランに合わせた資金計画も立てやすくなります。
人生においては子どもの教育資金や老後の生活費など、さまざまな場面でお金が必要です。
必要な時期に向けて計画的に資金を貯蓄・運用していくためには、支出の把握も非常に重要です。
保険料総額を明確にし、ライフプランに合った資金計画を立てたい場合は短期払いがおすすめです。
短期払いのデメリット
医療保険の保険料を短期払いにするデメリットとして、以下の2点が挙げられます。
- 保険内容の見直しがしにくい
- 逆に保険料が高くなることもある
事前にデメリットも確認しておきましょう。
保険内容の見直しがしにくい
短期払いを利用すると、早めに保険料の払込が完了して保障を受け続けることができます。
しかし払い終えた保険料をもったいなく感じてしまい、違う医療保険に乗り換えにくいという点はデメリットと言えるでしょう。
医療保険は時代によって保障内容も少しずつ変化しており、現在加入している医療保険が20年後・30年後の時代に適していない可能性も考えられます。
将来、時代に適した医療保険に乗り換えようとする場合、短期払いで先に支払った保険料はすべて無駄になってしまいます。
今後も定期的に医療保険を見直していく予定がある場合、短期払いはあまり向いていません。
逆に保険料が高くなることもある
短期払いは、終身払いと比較した場合に保険料総額が安くなるという特徴があります。
しかしそれは長生きした場合であり、早く亡くなってしまった場合には短期払いの方が保険料の総額が高くなってしまうケースもあるため注意が必要です。
「どれくらい長生きすれば短期払いの方が保険料総額が安くなるのか」という点は、保険商品によっても異なります。
事前に保険会社などに問い合わせて、シミュレーションしてもらうと良いでしょう。
医療保険終身払いのメリット
医療保険を終身払いにする場合、以下の2つのメリットがあります。
- 保険料が加入時と変わらない
- 保険料払込免除特約をつけられる
それぞれのメリットを確認しておきましょう。
保険料が加入時と変わらない
終身払いに設定する場合、月々の保険料は加入時から一生涯変わりません。
短期払いに比べて月々の保険料も安いため、負担を抑えて保険料を支払っていくことができます。
若いうちに医療保険に加入しておけば、さらに月々の保険料負担を軽減させることができます。
毎月の保険料を安く抑えたい場合は終身払いがおすすめです。
保険料払込免除特約をつけられる
終身払いは、生きている限り保険料を支払い続けなければならない点がデメリットです。
しかし「保険料払込免除特約」を使えば、所定の状態になった場合に保険料の払込が免除されます。
保険料払込免除特約とは
保険料払込免除特約とは、一定の条件を満たした場合に以降の保険料払込が免除される特約です。
がんや急性心筋梗塞、脳卒中などの三大疾病や、要介護状態・高度障害状態など、免除となる条件は保険会社によって異なります。
三大疾病や要介護状態、高度障害状態は治療期間が長期化する傾向にあり、治療費の負担も大きくなるケースがほとんどです。/
保険料払込免除特約をつけておけば以降の保険料払込が免除されるため、安心して治療に専念できます。
終身払いを活用する際には「保険料払込免除特約」の活用も視野に入れましょう。
終身払いのデメリット
次に、医療保険の保険料を終身払いで支払うデメリットを解説します。
長生きするほど総額が大きくなる
終身払いは一生涯にわたって保険料を支払い続ける仕組みです。
長生きするほど保険料の払込総額は大きくなっていく点は、終身払いのデメリットと言えるでしょう。
現代の日本は「人生100年時代」とも言われており、元気に長生きする高齢者が増えている時代です。
長生きする可能性を踏まえて短期払いにするか、毎月の保険料を抑えるために終身払いにするか、じっくり検討することが大切です。
結局どっちの払込期間がいいの?それぞれおすすめの人
短期払いがおすすめの人は「老後の生活に負担をかけたくない人」です。
早めに保険料の支払いが完了する短期払いでは老後に保険料が発生しません。
収入の減少が予想される老後に備え、早めに医療保険の保険料を支払っておきたい方は短期払いがおすすめです。
ただし、毎月の保険料は終身払いに比べて高額になるため、無理のない範囲で保険料を設定しましょう。
一方、終身払いがおすすめの人は「定期的な見直しを視野に入れたい人」です。
終身払いは毎月の保険料を安く抑えることができ、短期払いに比べると見直しをしやすいことが特徴です。
最新の医療事情に適した保険が販売されたときに、乗り換えを視野に入れたい方は終身払いをおすすめします。
もしどちらの払込期間にすべきか悩んでいるという方は、R&C株式会社による保険無料相談で専門家に相談してみるのも良いでしょう。
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医療保険の払込期間は途中で変更できるの?
医療保険の保険料払込期間は、契約途中でも変更できる場合があります。
払込期間を延長すれば保険料は安く、払込期間を短縮すれば保険料は高くなるため、事前に確認しておきましょう。
特に払込期間を短縮する場合、想定よりも毎月の保険料負担が大きくなる可能性があります。
また、払込期間を変更すると保険料総額も変わってきます。
払込期間の延長・短縮を検討している場合は、しっかりとシミュレーションをしておくことをおすすめします。
記事まとめ
医療保険は「短期払い」と「終身払い」という2つの払込期間を設定することができます。
短期払いは資金計画が立てやすい反面、保険内容の見直しが難しかったり、保険料総額が高くなってしまったりする可能性があります。
終身払いは保険料が加入時と変わらないというメリットがある一方で、長生きするほど保険料総額が大きくなる点がデメリットです。
短期払いも終身払いも「どちらの方が正しい」ということは基本的にありません。
それぞれの払込方法のメリット・デメリットを比較し、自分に合った払込期間を選択しましょう。