民間の医療保険の加入率は93.6%です。
公的医療保険がある中で、民間医療保険の加入率がここまで高いとなると、加入する必要性を強く感じますよね。
しかし、年齢や健康状態によっては自分に医療保険はいらないと感じている方もいらっしゃることと思います。
そこでこの記事では、民間の医療保険に加入する必要性について詳しく解説していきます。
本当にご自身に医療保険がいらないのかどうかの判断材料として、この記事を参考になさってください。
公的医療保険で十分?
公的医療保険制度が比較的充実していることもあり、民間の医療保険はいらないと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでまずは、公的医療保険制度の特徴とともに、いらないと考えられる理由について軽く説明します。
公的医療保険の保障
民間の医療保険に加入する必要性がないといわれる理由は以下の2つです。
- 全国民が加入する公的医療保険制度が充実しているから
- 高額療養費制度があるから
1.全国民が加入する公的医療保険制度が充実しているから
日本では必ず何かしらの公的医療保険に加入しなくてはいけません。
会社員や公務員、その扶養家族は被用者保険、農家や個人事業主、非正規雇用者は国民健康保険、75歳以上の高齢者は後期高齢者医療制度に加入します。
公的医療保険によって、いつでも、誰でも必要な医療サービスを安く(原則自己負担3割)利用することができるのです。
特に後期高齢者医療制度では、高齢者の医療費自己負担額は1割※となっています。
※2022年10月1日より、現役並み所得者を除いて75歳以上の方で一定以上の所得がある方は、医療費負担割合が1割から2割に変更。
負担割合が2割となる方には、外来の負担増加額を月3,000円までに抑える配慮措置があります。
2.高額療養費制度があるから
高額療養費制度とは、保険適用内の治療を行い、高額な請求をされた場合に自己負担額を軽くすることができる制度です。
一か月にかかった医療費が一定額を超えた場合に、その超えた額が支給されます。
一般的な年収の現役世代であれば、約8万円を超えると払い戻しをされることが多いです。
ただ、年齢や年収によって払い戻しの対象金額は異なりますので注意しましょう。
民間の医療保険はいらない?
上記のように、公的医療保険の制度は比較的充実しており、民間の医療保険はいらないと感じるのはむりもありません。
しかし、民間の医療保険はいらないとは一概に言い切れません。
どちらかというと民間の医療保険の必要性は高いです。
それではここから、民間の医療保険に加入する必要性について解説していきます。
入院中や治療には公的制度の適用外の負担が意外と多い
公的医療保険によって医療費の自己負担3割となりますが、適用外の出費が高額になることが考えられます。
治療・入院の諸費用や以下のケースは制度の適用外で、全額自己負担です。
- 差額ベッド代
- 自由診療費
- 先進医療
差額ベッド代
差額ベッド代は、平均的に4人部屋の場合は1日当たり2000円、1人部屋の場合は7000円程度かかります。
そして食費や日用品の購入費、交通費も自己負担になるのです。
そのためこのような費用が積み重なると、家計に大きなダメージとなるでしょう。
自由診療
自由診療とは、国に承認されるための全段階を満たしておらず、有効性などが公的に未確認で保険診療として扱われないものです。
保険診療と自由診療による治療や薬を併用した場合、公的医療保険の適用外となり、治療費が全額自己負担となります。
先進医療
先進医療とは厚生労働省に承認はされているものの、まだ公的医療保険の対象にはなっていない医療技術のこと。
治療方法によって金額は多様ですが、200万~300万円程する先進医療もあります。
この金額をすべて自己負担するのは、極めて難しいですよね。
このように、公的医療保険ではカバーしきれない保障が多くあります。
しかし、民間の医療保険による給付金は使い道が指定されていませんので、自分が使いたいところに使うことができます。
また、先進医療特約を付帯すると月々数百円で、先進医療にかかった治療費を全額もしくは一定額保障してくれるのです。
どの年代でもリスクがある
「自分はまだ若いから…」「後期高齢者医療制度で十分な気がする。」と、年代別に自分にはいらないと感じる理由も様々かと思います。
そこで、年代別に必要性をお伝えしていきます。
20代
20代の方は、比較的健康状態も良好で独身が多いとなると、病気になるリスクも経済的なリスクも低いため、医療保険はいらないと考える方も多いでしょう。
しかし、20代は民間の医療保険に加入するのがおすすめです。
その理由は、貯金が少ないから。
新社会人になったばかりだと十分な貯蓄ができていませんし、入院で仕事を休んでいる期間は収入が得られません。
入院期間中だけでなく、退院後も経済的に負担が残る可能性が高いのです。
また、20代は安い保険料で加入することができます。
終身型の保険であれば、一生涯安い保険料の支払いで済みますので、20代のうちから医療保険に加入した方がお得です。
30代・40代
この年代は結婚や出産といった、家族が増えるライフイベントが多い時期です。
子どもの教育費などにお金を要するようになります。
何かと出費が増えるこの時期に、もし病気やケガで入院しなければならない状況になると、精神的にも経済的にも大ダメージ。
そのため、自分だけでなく家族を守るためにも医療保険加入の必要性は高めです。
50代・60代
このころは、子どもが独り立ちしていくため、自分にお金をかけることができるようになる時期です。
一方で、大きな病気やケガが増える年代でもあります。
そのため、医療保険を見直して手厚い保障を考えることが重要です。
70代~
この年代になると後期高齢者医療制度が適用されるようになるため、民間の医療保険はいらないと感じる方も多いでしょう。
しかし少子高齢化が進み、老後に受け取れる年金が少額になっている傾向があります。
また厚生労働省の年齢階級別一人当たりの医療費(平成30年)を見ると、70~74歳の医療費負担は60.4万円、85歳以上では105万円かかります。
保険料も引き続き支払っていますし、この年齢からさらに貯金を増やしていくことは現実的に難しいです。
そのため、医療保険で備えたほうが安心です。
安く抑えたい場合はいらない保障がないか見直す
医療保険が自分に必要か気になっている方は、保険料の支払いが負担になると考えられるため悩んでいらっしゃるかと思います。
前述した通り、医療保険はどの年齢の方も加入しておくことがおすすめです。
そのため、医療保険の保険料をできるだけ抑える方法をお伝えします。
以下の項目に注意して保障内容を検討してください。
- 主契約を見直す
- 特約を見直す
- 無料相談を利用する
主契約を見直す
一般的に入院給付金や手術給付金の金額と、給付される期間である限度日数を契約時に主契約として設定します。
給付金の日額を高くしたり限度日数を長期間にすると、その分充実度が増すため保険料は高額になります。
自分の健康状態や近年の医療技術の進歩を考慮して、そこまで充実させる必要があるのかをじっくり考えてみてください。
特約を見直す
医療保険の契約時にオプションとして付帯することができる特約。
がん特約、三大疾病特約、先進医療特約、女性疾病特約など、多くの種類が豊富に揃えられています。
特約を付帯することでより自分に合った保障プランを組むことが可能。
しかし、つけていたほうが安心であることに間違いありませんが、保険料が高くなる原因の1つです。
そのため、自分の健康状態に合わせて特約について再検討しましょう。
無料相談を利用する
いきなり将来のことを見越して、保険契約をするといってもなかなか難しいですよね。
そんな時はお金のプロであるFPに保険の相談をするのがおすすめです。
保険のぷろでは、優秀なFPがあなたの保障プランについて徹底サポートいたします。
あなたの状況や将来について無料で何度でもご相談を承ります。
保障プランにご満足いただけたら、その場で医療保険を契約することも可能。
提案内容にご納得いただけなければ、契約なさらなくても問題ありません。
是非お気軽にお問合せ下さい。
記事まとめ
医療保険は万が一の病気やけがに備えるためにあります。
そのため、どの年代の方にも医療保険の必要性は高いです。
しかし、将来の子どもの教育資金や自分の老後資金の貯金など予測がつかないことを考慮して、医療保険に契約するのは不安ですよね。
そのため無料相談などを利用して、自分に最適な保障プランを検討しましょう。