養老保険とは?生命保険との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説

養老保険とは?生命保険との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説

養老保険とは?生命保険との違いやメリット・デメリットをわかりやすく解説

生命保険(死亡保険)

生命保険や医療保険のほかに、養老保険があることをご存知でしょうか。聞き慣れない名前のため、詳細はよくわからないという人も少なくありません。

しかし、養老保険は万が一の際の死亡保障と共に貯蓄性も確保できる保険として非常に人気があります。

そこで、今回は養老保険について詳しく解説します。生命保険との違いや、養老保険のメリット・デメリットについてもお伝えしますので、より養老保険の理解が深まるでしょう。

高橋朋成

年金アドバイザー / EQプロファイラー / 2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事の監修担当者:株式会社クロックアップ 代表取締役 高橋朋成

20年以上にわたり外資系生保や損保系生保などで、販売現場での営業スタッフの採用や実践を活かした生保販売や育成手法に携わった経験を損保代理店向けに特化してアレンジし2013年に株式会社クロックアップを設立。

業務内容は損保代理店の
専属コンシェルジュとして
① 保険営業職の人材紹介、マッチングサポート
② 損保営業マン向け生保クロスセル研修
③ 代理店M&Aマッチングサポート等
を行っている。

養老保険とは?

養老保険とは

養老保険は、「死亡保障を確保しつつ満期保険金がある貯蓄性保険」と表現することができます。

被保険者が保険期間中に死亡した場合は家族に死亡保険金が支払われます。

一方、保険期間に死亡することなく、満期(保険期間の終わり)まで生存していた場合は満期保険金を受け取ることができます。

つまり、養老保険とは保障性と貯蓄性の両方を併せ持った保険であるといえます。

こんな人におすすめしたい保険です

生命保険の商品の中には掛け捨ての商品も多く、「保険に加入していたものの保険を使わなかった」という人もいるでしょう。

養老保険は資産形成と保障を同時に確保することができるため、満期の時点で生存していれば満期金を受け取ることができます。

つまり、掛け捨てではないため、支払ってきた保険料が無駄になりません。

例えば、教育資金として養老保険で積み立てつつ、子供の独立まで死亡保障を確保することもできるため、子供がいる人におすすめの保険といえます。

また、一般的に公的年金は65歳からの受け取りであり、55歳や60歳で満期金を受け取ることができる契約にしておくと、公的年金の受給前の生活資金にすることも可能です。

これからセカンドライフを迎える人も、養老保険への加入を検討してみましょう。

養老保険と終身の生命保険の違いをわかりやすく解説

養老保険と終身の生命保険の違いをわかりやすく解説

保障性と貯蓄性を兼ね備えた保険は、何も養老保険だけではありません。終身保険も、養老保険と同様に保障性と貯蓄性を併せ持っています。

では、養老保険と終身保険の違いはどこにあるのでしょうか。

ここでは保険期間と満期保険金という2つの特徴から、養老保険と終身保険の違いを解説します。

保険期間

養老保険は、10年や15年といったように年数で保険期間が設定されている場合(年満了)と、60歳や65歳までなど年齢で区切られている場合(歳満了)の2つのパターンがあります。

いずれも保険期間は終身ではなく、有期型です。

一方の終身保険は、その名の通り一生涯の保障を確保できるため、解約しない限り保障は生涯継続します。

つまり、養老保険の保険期間は有期型であり、終身保険は一生涯という違いがあります。

満期保険金の有無

養老保険は、被保険者が死亡することなく満期を迎えた場合は、死亡保険金と同額と満期金を受け取ることができる仕組みです。

しかし、終身保険には満期がないため、おのずと満期金も支払われません。

満期金があるのが養老保険、ないのが終身保険と覚えておくと良いでしょう。

養老保険のメリットは3つ

養老保険のメリットは3つ

養老保険は貯蓄性の高さが魅力ですが、養老保険に加入するメリットは他にもあります。

自由に保険期間を設定できて確実に貯められる

先述の通り、養老保険の保険期間は年満了と歳満了があり、保険期間を自由に設定できる商品もあります。

そのため、ライフイベントに応じた保険期間を設定することで、保障を確保しながら資産形成が可能です。

例えば、子供が大学に入学する年に満期を迎えるように保険期間を設定し、満期金を大学の費用に充てることができます。

また、保険金額も自由に設定できるため、「学資保険の代わりに養老保険で300万円を準備したい」「退職後のセカンドライフの生活費のために500万円の保障額にしよう」などといったニーズにも細かく対応できるのが特徴です。

万一の際には満期保険金と同額の死亡保険金を受け取れる

貯蓄性が魅力の養老保険には、死亡保障も付加されています。

養老保険に加入している間に被保険者が死亡した場合は、満期保険金と同額の死亡保険金が遺族に支払われます。

仮に、養老保険の加入後、すぐに亡くなった場合でも死亡保険金は満額支払われます。

そのため、毎月の保険料をコツコツと積み立てつつ、死亡時の保障も確保できるのは養老保険に加入する大きなメリットです。

満期保険金を据え置けることも

例えば、満期時に経済的なゆとりがあり、すぐに満期金を受け取る必要がないケースもあるでしょう。

養老保険の中には、満期保険金を据え置くことができる商品があります。

満期金の据え置きとは、満期金を受け取らずに置いておくこと(保険会社に預けておくこと)をいいます。

据え置いておくことで、保険会社によって満期金がさらに運用されるため、据え置き後に受け取る満期金には所定の利息が付加されることになります。

ただし、据え置いた後に生じる据え置き利息は雑所得となり、税金がかかり所得税の申告が必要となる点には注意しましょう。

養老保険にはデメリットも存在する

養老保険にはデメリットも存在する

養老保険にはさまざまなメリットがある反面、デメリットも存在します。

加入前に以下のデメリットについても必ず確認しておきましょう。

毎月の保険料が高め

養老保険は貯蓄性が高い保険であるため、保障だけを目的とした掛け捨ての保険よりも保険料が高くなる傾向にあります。

ただし、単に保険料だけで考えるのではなく、コツコツと積み立てることでまとまった満期金を受け取ることができる点を考慮すると、実際の負担額はそこまで大きなものではありません。

また、保険料は毎月自動的に引き去られるため、「なかなか貯蓄ができない」「学費を貯めたいがつい使ってしまう」といった人でも、自動的にお金が貯まる仕組みです。

つまり、貯蓄のためにある程度の強制力が必要だと考える人には最適な保険です。

満期保険金額が保険料払込総額を下回ることが多い

保険期間中に死亡することなく満期を迎えた場合には満期保険金が支払われます。

しかし、多くの場合、満期保険金はそれまで支払った保険料の総額を下回ります。

また、保険期間の途中で解約する場合も、解約返戻金が既払込保険料を下回ることがほとんどです。

そのため、契約時には、満期まで支払うことができる保険料を設定すると良いでしょう。

養老保険は、お金を貯めつつ死亡保障を確保しており、保険料の全てを積み立てているわけではありません。

保障部分にも保険料が充当されていることを考えると、養老保険の返戻率は納得できるでしょう。

養老保険の選び方

養老保険の選び方

養老保険に加入する際には、以下の3つのポイントを考慮することが大切です。

  • 保険期間
  • 返戻率
  • 保険料

養老保険には満期があるため、保障が終わるタイミング(満期)を設定しなければなりません。

子供の入学や独立、退職などライフイベントに沿った保険期間を設定すると良いでしょう。

また、養老保険を選ぶ際には返戻率(貯蓄性)にも注意することが大切です。

払い込んだ保険料と満期金の割合を確認し、できるだけ返戻率の高い商品を選ぶことをおすすめします。

同時に、保険料も必ず確認しましょう。

途中で解約すると、解約返戻金が既払い込み保険料を下回るため、無理なく継続できる保険料での契約が必須です。

なお、養老保険によっては特約として医療保障などを追加できる場合がありますが、特約をつけると養老保険自体の返戻率が下がってしまうため、特約の必要性は十分考慮した上で加入しましょう。

まとめ

養老保険は、死亡保障を確保できるだけでなく、満期時に生存していれば満期金を受け取ることができるため、貯蓄性も兼ね備えた保険です。

そのため、例えば教育資金として積み立てつつ、子供の成人までは死亡保障も確保したい、といった人に最適な保険といえるでしょう。

加入時は養老保険のメリット・デメリットを確認した上で、適切な積み立て目標額と保険期間を設定することが大切です。

ライフプランや家族状況に応じて、養老保険の活用を検討しましょう。

保険のぷろがおすすめ

養老保険は、保障内容はシンプルな保険ですが、「どれくらいの保険期間にすれば良いのかわからない」「どれくらいの保障額を設定すべきか」などと、プラン選びに戸惑う人も多いのが実状です。

そういった養老保険選びに困った際には、ぜひ保険のぷろを活用してみください。

保険会社だと自社が取り扱う商品から選択する必要がありますが、保険代理店である保険のぷろであれば35社以上の保険会社から一括比較して最適な保険を提案可能です。

そのため養老保険の他にも各種生命保険や医療保険など、幅広い保険商品からご自身に合う商品・プランを保険のプロであるファイナンシャルプランナーがアドバイスします。

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