親を民間の介護保険に加入させるべきか?必要となる条件やポイントを解説

親を民間介護保険に加入させるべき?

親を民間の介護保険に加入させるべきか?必要となる条件やポイントを解説

生命保険(死亡保険)

親がいつまでも健康である保証はどこにもありません。子供として、親に民間介護保険が必要かと考えることもあるでしょう。

特にあなたの親が遠方に住んでいるなど、いざというときにすぐに親のサポートができる環境でなければ、民間の介護保険への加入について親と相談する必要性は非常に高いと言えます。

今回は親のための民間介護保険について、必要性やポイントを交えて解説します。この記事を読み、介護費用の負担など、子供として「親の介護にどう備えるか」についてこの機会に考えてみましょう。

高橋朋成

年金アドバイザー / EQプロファイラー / 2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事の監修担当者:株式会社クロックアップ 代表取締役 高橋朋成

20年以上にわたり外資系生保や損保系生保などで、販売現場での営業スタッフの採用や実践を活かした生保販売や育成手法に携わった経験を損保代理店向けに特化してアレンジし2013年に株式会社クロックアップを設立。

業務内容は損保代理店の
専属コンシェルジュとして
① 保険営業職の人材紹介、マッチングサポート
② 損保営業マン向け生保クロスセル研修
③ 代理店M&Aマッチングサポート等
を行っている。

親を民間介護保険に加入させるべきか?

親を民間介護保険に加入させるべきか?

親の健康や暮らしを考えると、「親にも民間の介護保険が必要なのか」と悩む人も少なくありません。

結論からお伝えすると、親のための民間の介護保険はかなりの確率で必要になります。その理由として、介護にかかる費用は想像以上に膨らむことが一般的だからです。

介護が必要となる期間には差があるものの、介護が始まると自宅のリフォームや介護用品の購入が不可欠です。公的介護保険を利用したとしても、ある程度の自己負担が発生し、その費用は平均で約70万円と言われています。(※生命保険文化センターの調査より)

民間の介護保険に加入しておくことで、費用面での負担をできる限り軽減することができます。ここではまず、親の介護保険を考える際に大切な3つのポイントをそれぞれ解説します。

話し合うことが重要

親の介護保険を検討する際、何よりも当事者である親と話し合うことが必須です。一言で「介護」といっても、例えば認知症を発症することもあれば身体が不自由になって介護状態に該当することもあるでしょう。

そのような場合に、親自身は在宅での介護を望むのか、介護施設への入居を希望するのかも把握しておく必要があります。

ただし、介護の話をすると、「まだ元気だから」と親が不快になって話し合いが進まないというケースが少なくありません。

なので、親の介護について話し合う際には、できるだけ親の気持ちに寄り添い、いざというときに不安や焦りが生じないようにするために双方が準備しておく重要性を強調するなど、話し方や話の内容については十分注意しましょう。

公的介護制度をチェック

親の介護保険を検討する場合、まずは公的介護保険制度についても確認しておきましょう。公的介護保険は、身体の状態に応じて要介護・要支援に区別され、それぞれの介護度に応じた介護サービスが利用できる仕組みです。

公的介護保険は原則として現金での給付ではなく、1~3割の利用料を支払うだけで各種介護サービスを利用できるという「現物給付」です。自宅でのサービスや施設サービス、さらに介護の環境整備のためのサービスなど、介護サービスにもさまざまな種類があります。

しかし、先述のように公的介護保険は原則として現物給付であるため、金銭的な負担が生じても公的介護保険ではカバーできません。まずは公的介護保険の内容を確認し、公的介護保険での不足を民間の介護保険でどの程度補うかを考えると良いでしょう。

資産状況なども確認しよう

親の民間介護保険を検討する場合は、親の資産状況も念のため確認しておくと良いでしょう。親と面と向かってお金の話をすることは避けがちですが、いざというときにお互いが困らないように、事前に把握しておくことは非常に大きなメリットがあります。

親の暮らしを考えると、年金で生活しているケースもあれば、現役として働いていることもあるでしょう。介護について話し合う際にはお金に関しても質問しておき、特に親が一人暮らしをしている場合には、より金銭的な備えが必要であることを訴求しましょう。

民間の保険で親の介護への備えが特に必要となるのはどんなとき?

民間の保険で親の介護への備えが特に必要となるのはどんなとき?

では、親の民間の介護保険が必要になるのはどのような場合なのでしょうか。ここでは代表的な2つのケースを解説します。

老後資金が不十分な場合

親の老後資金が十分でない場合は、親の介護保険が必要です。生命保険文化センターの調査によると、デイサービスやショートステイなどの利用に必要な費用は月額平均で7.8万円となっており、さらに平均介護期間は4年7か月と言われています。

そのため、介護費用と介護期間の平均から算出される金額はトータルで約430万円ほどになります。介護状態は千差万別であり、中には多額の初期費用が必要になる場合もあるでしょう。また、通算の介護期間も予期できるものではなく、金銭的な備えが非常に重要です。

親がこれらの費用を準備できない場合は子供自身が用意することになるため、介護保険で金銭的な備えを確保することの大切さを改めて親に伝える必要があります。

離婚・死別などで一人暮らしをしている場合

親の民間の介護保険が必要となるケースの2つ目として、親が一人暮らしをしている場合が考えられます。離婚や死別などを理由に一人暮らしをしていると、万が一介護状態になった場合は在宅での介護が難しく、介護施設を利用する人が一般的です。

先述の生命保険文化センターの調査によると、在宅介護費用は月額平均で4.6万円である一方、施設を利用した場合の介護費用は11.7万円と、施設利用時は在宅よりも2倍以上の費用がかかることが想定されます。

つまり、一人で暮らしている親がいる場合は介護時に必要な費用が通常よりも高額になる可能性があることを考え、いざというときに備えて民間の介護保険に加入しておくことがより重要であることがわかります。

余談:親介護保険の登場

なお、最近では「親介護保険」と呼ばれる民間の介護保険が登場しています。例えば、大手航空会社であるANAが販売している保険の中に「明日へのつばさ」という親介護保険があります。

この保険では、公的介護保険の要介護2もしくは3以上の認定を受けた場合に最大500万円のまとまった一時金を受け取ることができます。さらに、被保険者の範囲を配偶者や両親にまで広げることが可能で、代理での告知も認められているため、加入時の負担が軽いのが特徴です。

親介護保険に加入することで介護離職を回避し、親にとっても経済的な心配をせずに適切な介護サービスを受けることができるようになります。

40代なら保険金額100万円の場合は月額保険料が10円と、非常にリーズナブルなのもこの保険の特徴です。家族全体の介護に備えられる新しい保険として、今後ますます注目される保険と言えるでしょう。

一方で、ANAの親介護保険のように親のための民間の介護保険はさまざまな保険会社から販売されていることが原因で、「どの民間介護保険に加入するべきか」と悩む人も多いです。

そこで、親のための民間の介護保険の選び方やおすすめ商品を次項で解説します。

親を加入させる際の商品の選び方は?おすすめを徹底解説

親を加入させる際の商品の選び方は?おすすめを徹底解説

自分自身ではなく親の介護保険となると、何を基準に選定すれば良いのかわからないと感じていませんか?

民間の介護保険で、親への保障を確保したい場合は、以下の3点に着目した上で選ぶと良いでしょう。

  • 公的介護保険制度との連動
  • 加入のしやすさ
  • 保険期間

公的介護保険制度との連動

民間の介護保険の多くは、公的介護保険制度の要介護・要支援状態に連動しています。つまり、「どのような状態に該当した場合に給付金を受け取ることができるのか」という点が明確で、家族も契約内容がわかりやすいのがメリットです。加入する介護保険が公的介護保険制度と連動しているかどうかは必ずチェックしましょう。

加入のしやすさ

また、加入のしやすさも確認しなければなりません。対面での手続きではなく、インターネットで24時間365日、場所や時間を問わずに加入できる民間の介護保険なら加入時の負担も軽く、手続きも簡単です。

保険期間

最後に保険期間について、保障が必要な期間をきちんとカバーできているか見極める必要があります。介護状態に該当するのは比較的高齢を迎えてからであることが多いため、保険期間に限りがある定期型よりも、一生涯の保障を確保できる終身型がおすすめです。

おすすめは...?

なお、上記3点を全て網羅しているのが朝日生命の介護保険です。朝日生命の介護保険は、公的介護保険制度に連動しており、インターネットから申し込みが可能です。さらに親の介護保険の場合は40歳~75歳まで見積りができるので、加入前に保険料を確認できるのもメリットです。

商品の種類も豊富で、一生涯の年金と一時金でサポートする商品や認知症に備える商品が人気です。また、介護の必要度合いが低い要支援状態への備えも確保できる商品も販売されており、幅広い介護ニーズを網羅しているのが特徴となっています。

また、この朝日生命の介護保険は、2021年のオリコン顧客満足度で総合1位を獲得しており、まさに親の介護状態に備えるには最適な保険と言えるでしょう。

別記事にて、特長の解説や更に詳しい保障内容の解説などを行っているので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。

朝日生命の介護保険の特長は?保障内容をわかりやすく解説

まとめ

今回は親のための民間の介護保険について解説しました。仮に、あなたが「親の介護のことはまだ考えなくて良い」と感じていたとしても、いざ親の介護に直面すると、金銭的な負担や介護離職などが頭をよぎり、非常に困ることにもなりかねません。

そのため、親の意向や資産状況、住まいなどを考慮した上で早めに民間の介護保険で備えを確保しておく重要性は非常に高まっています。

親の介護保険は、朝日生命などをはじめ、各社から販売されています。選び方のポイントを確認しながら、親子双方が納得できる民間の介護保険を探してみましょう。

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