「医療保険は一度使うと保険料が高くなる」という話を聞いたことがありませんか?
万が一、ケガや病気で入院・手術をした場合に備えて医療保険に加入しているのに、一度使うとデメリットがあるなら使いどころを迷ってしまいますよね。
そこで本記事では、この噂の真偽を明らかにしていきます。あわせて「医療保険は一度使うと更新が難しくなる」という話の真偽もチェックしていきましょう。
医療保険は一度使うと高くなるという話は嘘

結論から言えば、医療保険を一度使うと保険料が高くなるというのはうそです。
これはよくある勘違いが原因なのですが、保険を使って保険料が上がるのは医療保険ではなく自動車保険(車両保険)になります。医療保険を利用して入院給付金などを請求したとしても、保険料の支払い額が上がることはありません。
解説を加えておくと、医療保険の保険料は被保険者の年齢や健康状態などをもとに決定されます。保険の使用頻度は全く関係ないので、安心してお使いください。
車両保険と混同しないように
自動車保険(車両保険)には、等級が設定されています。等級とは、契約者の事故歴などをもとに決まる分類のことです。一部の自動車保険を除き、ほとんどの損害保険会社では1から20までの等級が設けられています。
自動車保険の保険料は、この等級をもとに決定されます。前述の通り、等級は事故歴などをもとに決められるため、一度保障を使うと次回の契約更新の際に保険料が上がってしまうわけです。
ちなみに、一度事故を起こして保険金を請求すると、等級が3つ下がるのが一般的です。等級が1つ落ちるだけならあまり気にならないかもしれませんが、3つも下がってしまうことを考えて自動車保険の保障を利用しない人もいます。
この自動車保険と医療保険の保険料は仕組みが違うので、混同しないように注意しましょう。
医療保険は一度使うと更新できなくなる!?→嘘です

あらかじめ保険期間が決められた定期型の医療保険を利用している場合、保障を継続するためには契約更新が必要になります。
その際、ケガ・病気で入院・通院などをした場合に医療保険を一度使ったことがあったとしても、保険料の支払いさえすれば次回の契約更新は可能です。
また、保険金を請求したことが直接医療保険の更新時の保険料に影響することはありません。ただし、更新型の医療保険の場合、被保険者の年齢をもとに保険料が決まる仕組みになっています。年齢が上がるほど、医療保険の保険料は上がっていく仕組みです。
医療保険を使うことによって更新時に通常よりも保険料が高くなることはありませんが、定期型の医療保険は更新のタイミングで保険会社から支払いを求められる金額が上がるリスクがあることは覚えておきましょう。
もし給付金を請求していない医療保険があるなら…

もし、あなたが過去に医療保険を意図的に使わなかったことがある場合、一度その日付を確認してみてください。
医療保険では、一般的に医療保険の保険金を請求できる状態になった日から3年以内であれば、給付金の請求をすることが可能です。
事実、医療保険を販売している保険会社のホームページには、次のような記載があります。
○SOMPOひまわり生命の場合
給付金の請求の期限は、請求権者が給付金を請求できるようになった日から3年間と約款で定めています
引用元:SOMPOひまわり生命FAQ
○メットライフ生命の場合
支払事由が生じた日の翌日から3年以内であれば、保険金・給付金等の請求書類をお取寄せのうえご請求いただけます
引用元:メットライフ生命FAQ
○第一生命の場合
請求する権利は、権利を行使できるときから3年間請求がない場合には消滅します
引用元:第一生命FAQ
ただし、生命保険会社や医療保険によっては上限が異なる可能性があるため、必ず約款の内容を確認するようにしましょう。自分で約款を見ても判断できない場合は、生命保険会社に直接問い合わせることをおすすめします。
まとめ
本記事では、医療保険の保険金請求に関連するうわさの真偽について解説しました。重要なポイントをまとめると以下の通りです。
- 医療保険は一度使うと高くなる?→ならない
- 医療保険は一度使うと更新できなくなる?→ならない
- 未請求の給付金がある→一般的に3年以内なら請求可能
医療保険は一度使ったからといって、直接保険料には影響しません。保険金を請求した後でも加入条件を満たして入れば、問題なく更新手続きが可能です。
過去に請求していない医療保険がある場合は、一般的な商品であれば3年以内なら請求できるのでこの機会に生命保険会社に相談してみると良いでしょう。
RAKUYAでは、生命保険・医療保険など各種保険を専門に無料でご相談を受け付けております。
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