がんに手厚い保障を用意しているがん保険。
しかし、がん保険は不要だという声も多くあります。
がん保険の必要性について徹底解説しますので、この記事を参考に、ご自身に最適な保障内容を検討してください。
がんに備えることは必要?
がん保険は、三大疾病である「がん」への保障に特化した保険です。
多くの疾病がある中で、そもそも「がん」に備える必要性はあるのでしょうか。
結論から言うと、がんに備える必要性は比較的高いです。
その理由を以下で説明していきます。
がん罹患率は?
日本人が生涯何らかのがんに罹患する確率は男性65.0%(2人に1人)、女性50.2%(2人に1人)です。
また再発率も高く、一般的に2回目以降のがん治療にかかる費用の方が高くなるといわれています。
また以下の通り、がんは死因順位の第1位となっています。
順位 | 死因 | 全体に占める割合 |
---|---|---|
1位 | 悪性新生物(がん) | 26.5% |
2位 | 心疾患 | 14.9% |
3位 | 老衰 | 10.6% |
令和3年(2021) 人口動態統計月報年計(概数)の概況 - 厚生労働省
がん治療にかかる費用とは?
がん治療にかかる諸費用は、公的医療保険制度の適用対象内と対象外に分けられます。
対象外のものは、自己負担もしくは民間保険でまかなわなくてはいけません。
対象外の費用には次のようなものがあります。
- 差額ベッド代
- 通院・入院時の交通費
- 日用品
- 先進医療費
- 自由診療費
1日あたりの差額ベッド代(1人部屋を利用した場合)は、7000円程度かかります。
がん治療のための平均入院日数は20日弱のため、差額ベッド代だけでも1回の入院で14万円ほどかかり、全額自己負担になるのです。
またこれらの諸費用に加えて、入院期間中は仕事ができなくなるため収入も入ってきません。
そのため独身であろうと結婚していようと、経済的なダメージは大きいと思われます。
先進医療とは
先進医療とは、厚生労働大臣が定める医療技術や治療法のうち、一定基準の有効性・安全性を満たしており、かつ公的医療保険の対象外のものを指します。
先進医療を使った治療を行った場合は、全額自己負担となります。
また、がん治療の際に用いられる先進医療の費用は300万円前後です。
自由診療とは
自由診療とは、海外では承認されているが日本(厚生労働省)では承認されていない薬や治療法のことです。
自由診療も先進医療同様、利用したときには全額自己負担です。
がん治療のための入院1回でかかる費用は、推計1,152,369円と言われています。
※厚生労働省「医療給付実態調査」令和元年分析表より
15歳~64歳を対象とした場合の金額のため、医療保険制度により自己負担3割となり、およそ35万円にまで抑えられます。
また、高額療養費制度が適用されるため、年収約370万~770万円の会社員の場合、自己負担額は8万円程度になります。
しかし、先進医療や自由診療を治療に使った場合にかかる治療費は、医療保険制度や高額療養費制度の給付対象外です。
そのため、公的制度対象外の治療費で負担が大きくなる可能性があります。
がん保険の保障内容
がん保険は、前述した通りがんへの保障に特化した保険です。
がん保険で支払われる給付金には次のようなものがあります。
- がん診断一時金
- 治療給付金
- がん入院給付金
- がん手術給付金
がん診断一時金とは、初めてがんと診断された際に給付される保険金です。
商品によって金額は異なりますが、100万円から300万円の中で設定可能なケースが多いです。
診断給付金は現金支給のため、差額ベッド代や交通費など使い道は自由です。
民間の医療保険に加入していればがん保険は不要?
ここまでがん保険の必要性に関して解説してきました。
しかし、がんだけでなくあらゆる病気やけがに備えることができる医療保険があります。
また、医療保険にがん特約を付帯することでがんへの備えをすることもできます。
この医療保険の存在が、「がん保険は不要」といわれる理由の一つでもあります。
そのため、がん保険の保障内容と医療保険の保障内容を比較しますので、自分に合うがんへの備えをこちらで検討してみてください。
がん保険 | 医療保険 | |
---|---|---|
給付対象 | 悪性新生物、(上皮内新生物) | 病気(がんも含む)、ケガ |
給付条件 | がんによる入院、治療に限る | あらゆる病気・けがによる入院、 治療に対応 |
保障内容 | 診断一時金、治療給付金、 入院給付金、手術給付金 |
入院給付金、手術給付金 |
がん保障 | 主契約に付帯 | がん特約を付帯 |
1入院あたりの支払限度日数 | 無制限 | 制限あり(60日、120日など) |
通算支払限度日数 | 無制限 | 制限あり(700日、1000日など) |
上記のように、がんに対する保障はがん保険が圧倒的に充実しています。
医療保険は、あらゆる病気やけがに対応しているため、いくつか制限がかかっているのです。
がんへの保障を充実させたい方は、がん保険に加入することをおすすめします。
がん保険への加入が不要な人・必要性が高い人
がんに備える必要性やがん保険の保障内容について説明してきました。
ここからはがん保険が不要な人、必要性が高い人の特徴をご紹介します。
加入が比較的不要な人
がん保険への加入が比較的不要な人の特徴は、以下の通りです。
- 十分な貯蓄がある人
- ほかの保険で十分に備えている人
十分な貯蓄がある人
前述した通り、がん治療にかかる負担は月8~10万ほど。
がんは長期化しやすいため、出費が続く可能性が高いです。
加えて仕事を休まなくてはならなくなった場合、その間の収入は入ってきません。
そのため、継続的に月8万~10万円を支払い続けることができ、その後の家計へのダメージが少ないと考えられるならば、がん保険に入る必要性は低いでしょう。
ほかの保険で十分に備えている人
また、医療保険でがん特約先進医療特約など付帯し、十分な保障内容を組んでいる場合も不要かと思われます。
ただし、上記の場合はがん保険の保障内容よりは手薄になる可能性があります。
一概に「がん保険は不要」とは言い切れませんので、契約前にしっかりと保障内容を確認するようにしましょう。
加入する必要性が高い人
一方、がん保険に加入したほうが良い人の特徴は以下の通りです。
- 貯蓄が少ない人
- 自営業者やフリーランスの人
- 喫煙者
貯蓄が少ない人
がん保険に限らず、保険に加入する目的は、万が一急に大きな出費が必要になったときの経済的な負担を減らすためです。
貯蓄が少ない方は、医療費が特にかさむがん治療に備えてがん保険に加入することがおすすめ。
自営業者やフリーランスの人
また会社員や公務員の方は、病気やけがで仕事を休業しなくてはならなくなった場合に、会社の保険から傷病手当金が支給されます。
しかし、自営業やフリーランスなどの個人事業主は、傷病手当金が出ません。
そのため、がん保険に加入して休業中の収入減に備えた方が安心でしょう。
喫煙者
喫煙者または受動喫煙する機会が多い方は、がん保険への加入を検討したほうが良いでしょう。
男性のがんの43.4%、女性のがんの25.3%は生活習慣や感染によって発症するといわれています。
また、そのうち喫煙による発症は男性約23.6%、女性約4.0%となっており、比較的大きな割合を占めています。
喫煙者の方や受動喫煙をする機会が多い方は、がんを発症する可能性がより高くなるため、がん保険に加入し、手厚い保障で備えることをおすすめします。
まとめ
この記事では、がん保険の必要性について解説してきました。
がんは日本人の死因第1位なので、保険による対策は重要です。一方で、保険料で家計の負担が増える点にも注意しなければいけません。
家計の状況を踏まえつつ適切ながん保険を選ぶためには、保険代理店への相談がおすすめです。保険代理店なら、特定の保険会社に偏らずさまざまな保険商品を提案してもらえます。
当サイトで紹介している保険のぷろなら、お金のプロであるファイナンシャルプランナーのアドバイスを受けつつ、35社以上の保険会社から最適な保険を選べます。
以下のフォームから申し込めるので、気軽に問い合わせてみましょう。