がん保険は掛け捨て型と貯蓄型がある!特徴を比較し、おすすめ商品を紹介!

掛け捨てがん保険のメリット・デメリットをおすすめ商品とあわせて紹介

がん保険

日本人が一生のうちにがんと診断される確率は(2018年データ)男性65.0%、女性50.2%と、約二人に一人ががんになる可能性があるという現状です。

そのため、がん保険の加入を考えるている方も多いと思います。

がん保険への加入を検討している方の中には、「掛け捨て(かけすて)型」と「貯蓄型」のどちらのがん保険が自分に適しているのか、悩んでいる方もいることでしょう。

掛け捨て型も貯蓄型もそれぞれメリットやデメリットがありますので、それらを理解し、納得した上でがん保険を選びたいものです。

ところで、がん保険は掛け捨て型が主流で、品ぞろえも多いのが特徴。

そこで、掛け捨て型と貯蓄型のがん保険の特徴を詳しくご紹介するとともに、掛け捨て型がん保険の選び方やおすすめ商品を詳しく紹介していきます。

高橋朋成

年金アドバイザー / EQプロファイラー / 2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事の監修担当者:株式会社クロックアップ 代表取締役 高橋朋成

20年以上にわたり外資系生保や損保系生保などで、販売現場での営業スタッフの採用や実践を活かした生保販売や育成手法に携わった経験を損保代理店向けに特化してアレンジし2013年に株式会社クロックアップを設立。

業務内容は損保代理店の
専属コンシェルジュとして
① 保険営業職の人材紹介、マッチングサポート
② 損保営業マン向け生保クロスセル研修
③ 代理店M&Aマッチングサポート等
を行っている。

がん保険とは

がん保険とは

がん保険とは、がん(悪性新生物)に罹患した際に手厚い保障を受けられる保険です。

がんは再発リスクが高く、入退院を繰り返し、治療期間が長期に渡る場合もあり、保険が適用外の治療方法も多いのため、治療費が高額になりやすい病気。

そのためがん保険は、通常の医療保険よりも、手厚くがん治療に備えることができます。

また、三大疾病(がん、心疾患、脳血管疾患)に備えた「三大疾病保険」はがん保険でないのでご注意を。

がん保険は掛け捨て型が主流

がん保険は掛け捨て型が主流

掛け捨て型のがん保険とは、保障期間満了時の満期金*¹や中途解約する際の解約返戻金(かいやくへんれいきん)*²がないか、または、あってもごく少額な保険のこと。

これまで支払ってきた保険料が戻ってこないという特徴から、「掛け捨て」といわれています。

掛け捨てじゃもったいない」といわれることもありますが、満期金や解約返戻金がない分、保険料を安くできるという特徴があります。

つまり、掛け捨て型のがん保険は、「貯蓄性」よりも「保障」をメインに考えられているがん保険ということ。

がん保険には、掛け捨て型のほかにも貯蓄型(積立型)の商品があります。

しかし現状、がん保険のほとんどは掛け捨て型です。

掛け捨て型の保険は、安い保険料で大きな保障を得ることが可能になるので、がん治療のように高額な医療費がかかるケースで大変有効に活用できます。

それでも貯蓄性も求めたいという方は、貯蓄型のがん保険に加入するというのもひとつの手段ですね。

*¹満期金
:満期を迎えたときに保険会社から支払われるお金のことです。保険によっては、実際に支払った保険料よりも大きい額が支払われることもあります。 ただし、どの保険にも満期保険金があるわけではなく、貯蓄性のある保険だけが満期保険金が支払われます。そのため、掛け捨てがん保険には満期金がありません。

*²解約返戻金(かいやくへんれいきん)
:ご契約を解約された場合などに、ご契約者にお支払いするお金のことをいいます。 金額は、主契約・特約の種類、契約年齢、性別、経過年月数、保険料払込月数などによって異なります。

掛け捨て型のメリット・デメリット

掛け捨て型のがん保険には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット デメリット
・保険料が貯蓄型
より割安
・保障の見直しが
しやすい
中途解約しても
解約返戻金が
もらえない

では、それぞれの項目について、詳しく確認していきましょう。

メリット1:保険料が貯蓄型より安い

メリット1:保険料が貯蓄型より安い

掛け捨て型のがん保険の最大のメリットといえば、保険料が安いことといえます。

掛け捨て型は、解約返戻金が支払われないぶん、貯蓄部分の積み立てが不要となっているで、保険料を安く抑えることができるのです。

また、がん保険に加入するタイミングによっては、子どもの教育費や住宅ローンの返済で、がん保険の保険料まで十分なお金を回せないという方も多いでしょう。

そのような場合に、掛け捨て型であれば比較的安い保険料で、大きな保障を得られるので、大きな負担になりにくいでしょう。

メリット2:保障の見直しがしやすい

メリット2:保障の見直しがしやすい

なた、掛け捨て型のがん保険は、保障の見直しがしやすいというメリットもあります。

がん保険は、がん治療の進歩などに合わせて適宜保障面での充実が図られているのです。

そのため、加入して数年たってから、「この保障を付けたい!」と思うようながん保険の商品が出てくる可能性も十分考えられますよね。

そんなときには、やはり掛け捨て型が向いています。

貯蓄型のがん保険は、中途解約すると解約返戻金がもらえても元本割れ*³することがあり、中途解約することをためらってしまいます。

しかし、掛け捨て型のがん保険であれば解約返戻金がないので、元本割れを気にすることなく、希望するがん保険に切り替えやすいということなのです。

ご自身の生活状況やライフスタイルに合わせてフレキシブルに対応できるのは、掛け捨て型のがん保険ならではの特徴といえますね。

*³元本割れ(がんぽんわれ)
:購入した商品の価格が、当初の購入代金を下回ってしまうこと。

デメリット:中途解約しても解約返戻金がもらえない

デメリット:中途解約しても解約返戻金がもらえない

ここまでですでに何度か触れていますが、掛け捨て型のがん保険は中途解約した際の解約返戻金が支払われることはありません。

掛け捨て型だから貯蓄性は求めていない」と、初めからわかっている場合はデメリットにはなりませんが、解約返戻金をもらうことを予定している場合はデメリットになってしまいます。

自分が契約する際には、掛け捨て型と貯蓄型のどちらのがん保険なのかを確認することが大事ですね。

貯蓄型のメリット・デメリット

貯蓄型のメリット・デメリット

貯蓄型がん保険についても、掛け捨て型同様、メリットとデメリットを確認しておきましょう。

メリット デメリット
・中途解約時に
解約返戻金がもらえる
・保障と貯蓄を
両立できる
・契約者貸付や自動振替貸付を利用できる
・保険料が掛け
捨て型より割高
・保険の見直しが
しづらい

簡単にまとめると、掛け捨て型と比較して、毎月の保険料支払いが割高なぶん、解約返戻金という形で貯蓄を形成することができるというのが貯蓄型のがん保険の特徴です。

詳しくは、「貯蓄型がん保険のおすすめは?必ず知っておきたいメリット・デメリットも解説」で解説しているので、気になる方はぜひそちらをご覧ください。

「掛け捨て型」「貯蓄型」どちらが向いている?選び方のポイントを紹介

「掛け捨て型」「貯蓄型」どちらが向いている?選び方のポイントを紹介

掛け捨て型と貯蓄型のがん保険の両方の特徴やメリット・デメリットをご紹介しましたが、「どちらが自分に向いているのか?」と悩んでしまう方もいるでしょう。

そこで、掛け捨て型・貯蓄型それぞれのがん保険に向いている方をまとめてみました。

こちらを参考にして、ご自身と照らし合わせて検討してみてください。

掛け捨て型が向いている方

掛け捨て型のがん保険は、次のような方ニーズがある方におすすめです。

  • 保険料はできるだけ安く抑えたい方
  • 貯蓄はほかの方法で別に備えたい方
  • 自分のニーズに合ったものを幅広い商品から選びたい方

掛け捨て型は、保険料をできるだけ安く抑えたい方はもちろん、貯蓄は銀行の預貯金や投資などで備えていきたいという方に向いています。

また、がん保険は掛け捨て型が多いので、商品のラインナップが豊富で選択肢の幅が広いこともメリットの一つ。

その中から、よりご自身に適したものを見つけたいという方にも掛け捨て型はおすすめです。

貯蓄型が向いている方

貯蓄型が向いている方

貯蓄型のがん保険は次のような方におすすめです。

  • がん保障と貯蓄の両方を同時にしたい方
  • 貯蓄をするのが苦手な方

貯蓄型のがん保険の特徴にもあるように、がんの保障と貯蓄を両方備えたいという方に向いています。

また、「貯蓄が苦手」という方は、がん保険を利用して貯蓄することができるので、知らず知らずのうちにお金を貯めるということができるのです。

おすすめの掛け捨て型がん保険3つを徹底比較

おすすめの掛け捨て型がん保険3つを徹底比較

掛け捨て型のがん保険が選ばれるもっとも多い理由は、「保険料の安さ」にあるといっても過言ではないでしょう。

しかし、保険料が安いといっても平均価格や、相場はどのくらいなのかを把握しておきたいですよね。

そこで、ランキングでも人気のある「掛け捨て型がん保険3つ」をピックアップしました。

この表を参考に、保険料がどのくらいになるのかを比較してみようと思います。

なお、ここではモデルケースとして、35歳の男性と35歳女性が加入した場合で計算していきます。

ちなみに男性と女性で保険料に差が出る理由は、女性のほうが40代までにがんに罹患する可能性が高いからです。

ただ、50代以降は男性の罹患率のほうが高くなるので、年齢が上がるにつれ、保険料も男性のほうが高くなります。

35歳の男性の保険料

  • アクサダイレクト「がん保険終身」
  • チューリッヒ生命「終身がん治療保険プレミアムDX」
  • アフラック「生きるためのがん保険Day1」

に加入した場合の、保険料と保障内容は以下のとおりです。

がん保険の種類
アクサダイレクト
「がん終身」
チューリッヒ生命
「終身がん
治療保険
プレミアムDX」
アフラック
「生きるための
がん保険Day1」
月額保険料 2,660円 3,704円 4,109円
保障期間 終身 終身 終身
診断
給付金
100万円 50万円 50万円
入院
給付金
10,000円/日 10,000円/日 10,000円/日
手術
給付金
10万円/回 10万円/回 20万円
通院
給付金
なし 10,000円/日 10,000円/日
先進医療
給付金
通算
500万円まで
通算
2,000万円まで
通算
2,000万円まで
放射線
治療給付金
10万円/月 20万円
抗がん剤・
ホルモン剤
治療給付金
10万円/月 5万円または
10万円/月
自由診療
抗がん剤・
自由診療
ホルモン剤
治療給付金
20万円/月

アクサダイレクト「がん終身」は保障内容がややコンパクトになっていることもあり、保険料が最も安くなっていることがわかりますね。

他のふたつは4,000円前後なので、35歳男性の掛け捨て型保険料は4,000円前後が相場といえます。

35歳の女性の保険料

  • アクサダイレクト「がん終身」
  • チューリッヒ生命「終身がん治療保険プレミアムDX Lady」
  • アフラック「生きるためのがん保険ALL-in」

に加入した場合の、保険料と保障内容は以下のとおりです。

がん保険の種類
アクサダイレクト
「がん終身」
チューリッヒ生命
「終身がん治療保険
プレミアムDX Lady」
アフラック
「生きるための
がん保険ALL-in」
月額保険料 2,170円 3,197円 4,267円
保障期間 終身 終身 終身
診断
給付金
100万円 50万円 50万円
入院
給付金
10,000円/日 5,000円/日 10,000円/日
女性
特定疾病
入院給付金
5,000円/日
手術
給付金
10万円/回 5万円/回 10万円
(通算
600万円まで)
通院
給付金
なし 5,000円/日 10,000円/日
先進医療
給付金
通算
500万円まで
通算
2,000万円まで
通算
2,000万円まで
放射線
治療給付金
5万円/月 10万円
(通算
600万円まで)

3つの掛け捨て型がん保険は、保険料が1,000円程度ずつ異なるので比較することが難しいです。

しかし、保障内容が手厚くなるほど保険料も高額になりますので、保障が充実している「アフラック【生きるためのがん保険ALL-in】」が最も保険料が高くなってることがわかります。

35歳女性の掛け捨て型のがん保険の保険料相場は、3,000円~4,000円程度といえそうですね。

おすすめのがん保険は?

おすすめのがん保険は?

上記に紹介した中で、最もおすすめしたいのがアクサダイレクトの「がん保険終身」です。

その理由は2つあります。

  1. 月々の保険料が安い
  2. 診断給付金(一時金)が多くもらえる

比較した表を見ると、アサダイレクトの掛け捨て型がん保険の「がん保険終身」が一番保険料が格安であるのに、診断給付金(一時金)を多くもらうことが可能。

実は、この診断給付金(一時金)は、がん保険を選ぶ上で一番重視したい保障内容のひとつといえます。

なぜなら、入院給付金などと違って、もらえる金額が確定的で使いみちが自由という特徴があるからです。

(これについては、「がん保険の正しい選び方をプロが解説!自分に合った保険選びの最高の手順」で詳しく解説していますので、ぜひ参照してみてください。)

この診断給付金(一時金)を一番多く確保できて、かつ、保険料が安いアクサダイレクトの「がん保険終身」は、最も合理的ながん保険といえるでしょう。

そういった理由から、男性女性ともに掛け捨て型のがん保険はアクサダイレクトの「がん保険終身」をおすすめします。

アクサダイレクトの「がん保険終身」公式サイト

記事まとめ

記事まとめ

掛け捨て型のがん保険は、貯蓄型のがん保険に比べて保険料が安く、保障の見直しがしやすいというメリットがあります。

一方で、更新するごとに保険料が高額になっていくので、高齢期の年齢では、保険料が高くなってしまい、支払いの負担が大きくなるというデメリットがあります。

また、解約返戻金もないので、貯蓄を考えるならばほかの金融商品で備える必要があります。

掛け捨て型と貯蓄型のがん保険のどちらが自分に合っているのか迷うこともあると思います。

しかし、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、ご自身にとって何が必要かを考え、十分な保障を付けられるがん保険を選ぶことをおすすめします。

また、今回紹介した掛け捨て型がん保険以外にも、メットライフ生命や日本生命、ソニー生命などの保険もランキングで人気があります。

ほかの保険も詳しく知り、自分により適したがん保険をお探しの方は、ぜひ専門家に相談してみてください。

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