生涯で2人に1人は罹患するといわれているがん。
がん治療は長期化しやすく、かかる費用負担が比較的大きいとされているため、前もってリスクに備えておくことが必要です。
そこで生まれたがん保険は、がんへの保障に特化した保険。
がん保険は種類も多くなってるため、ご自身に合ったがん保険や保障内容がどのようなものか、想像がついていない方も多いのではないでしょうか。
自分に合ったがん保険を見つけるために、人気ランキングに掲載されているがん保険や保障内容の特徴をまとめました。
ぜひ本記事を参考に、ご自身に最適ながん保険の検討に役立ててください。
がん保険の人気の選び方
前述しましたが、がん保険はがんへの保障に特化した保険です。
そのため、給付金額が高額だったり、給付日数の制限がない保障内容のものが多いのも特徴。
また、特約を付帯してより自分に合った保障内容にカスタマイズすることができます。
診断給付金(一時金)
がん保険の診断給付金では、がんと診断されたときにまとまった金額のお金を受け取ることができます。
一般的には、50万円~200万円の間の金額に設定することが可能。
受け取れる回数が1回の場合や複数回の場合など、生命保険会社によって異なります。
多くの人が先ほどの公的医療保険制度対象外の費用を踏まえて検討しているため、100万円~150万円に設定していれば、診断給付金で心配なくカバーできるため人気です。
保障期間
がん保険には、終身型と定期型の2つの種類があります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
終身型
終身型のがん保険は、契約時の保障内容が一生涯続き、値上がりもしません。
その分保険料は毎月の保険料は定期型よりも高いですが、最終的な払込金額を計算すると定期型よりも安いのです。
1人1人の状況によって違いはありますが、最終的な払込金額を考慮すると終身型のがん保険の方がおすすめで、実際に人気が高いのです。
定期型
定期型は5年、10年など設定した一定期間を保障してくれるがん保険。
期間満了となり更新すると、年齢に応じた保険料に再計算されるという仕組みです。
特約
がん保険の特約で付帯がおすすめなのは以下の2つです。
- 先進医療特約
- 女性疾病特約
先進医療特約
先進医療とは、厚生労働大臣に承認された治療方法のうち、公的医療保険制度の適用対象外の技術のことです。
そのため、治療にかかった費用は全額自己負担。
がん治療に使われる先進医療の例と費用は以下のようになっています。
治療法 | 費用 |
---|---|
陽子線治療 | 3,231,893円 |
重粒子線治療 | 3,398,662円 |
がん治療は、先進医療が使われる可能性が比較的高め。
この金額が全額自己負担となると、経済的に大きな負担にますよね。
がん保険に加入する時に、先進医療特約を付帯すると、全額カバーされたり、最大2,000万円を受け取ることが可能。
また生命保険会社によって違いますが、数十円~数百円で先進医療特約を付帯することができますので、付帯しておいた方が経済的な不安やリスクを避けることができます。
女性疾病特約
女性疾病特約は、女性特有のがんで治療が必要になった場合に、がん保険契約時に設定した給付金に上乗せされるものです。
女性特有の疾病とは以下のような病気があげられます。
- 乳がん
- 子宮がん
- 卵巣がん
- 子宮筋腫
- 子宮内膜症
- 妊娠・分娩および産褥※の合併症
また、生命保険会社によっては、乳房再建手術が対象となっている場合もあります。
女性は40代から特有のがんに罹患する確率が上昇。
働き盛り、また子育ての真っただ中の40代でがんに罹患すると、家庭に大きな負担がかかるでしょう。
そのため、女性ががん保険に加入する場合は女性疾病特約を付帯し、もしもの時に備えておくことがおすすめです。
注意が必要なポイント
がん保険選びに関して、注意が必要なポイントをご紹介します。
免責期間がある
がん保険に加入する時には、契約していても保障がされない期間である免責期間というものが存在します。
免責期間は、90日と設定している生命保険会社が多いです。
免責期間中にがんに罹患した場合、契約した保障を受け取ることができません。
がん保険の見直しを行い、違うがん保険に新規加入を検討している方は特に注意が必要。
免責期間中にがんに罹患しても保障を受けられるようにするために、新規がん保険の免責期間が終了してから、以前のがん保険を解約することがおすすめです。
がん保険の保険料支払いが2重になってしまう期間がありますが、乗り換え期間中にがんに罹患してしまえば元も子もありません。
そのため、がん保険に新規加入を検討している方は、免責期間を考慮した行動が必要になります。
がんにしか適用されない
がん保険は、がんへの保障に特化した保険です。
そのため、がん保険はがん以外の病気やけがは保障の対象外。
幅広い病気やけがへの保障を重視する場合は、がん保険ではなく医療保険に加入し、がん特約を付帯することで、がんへの保障も加えることができます。
しかし、がん保険と医療保険ではがん保険の方が圧倒的にがんへの保障が手厚いため、自分がどんな保障を重視しているのか考えながら保険選びを進めることが重要です。
上皮内新生物が対象になっているかどうか
がん保険に加入する前に、自分が検討しているがん保険は上皮内新生物が対象かどうか確認しましょう。
上皮内新生物とは、上皮細胞とそれ以外を分ける境界にある薄い膜を基底膜と呼び、その基底膜を超えずに上皮細胞で留まっているものを言います。
転移の可能性が低く、しっかりと治療をすれば再発リスクも悪性新生物(がん)と比較して低いといわれています。
しかし、悪性新生物に進行する可能性は十分にあります。
大腸の粘膜や子宮頚部にできやすいため、女性は特に上皮内新生物が検討するがん保険の保障対象になっているかどうか確認する必要性が高いです。
また、がん保険の保障対象であっても悪性新生物と同額の保障を受け取ることができない場合も。
そのためがん保険加入前に、上皮内新生物が対象になっているか、いくら保障されるのか確認することをおすすめします。
がん治療にかかる費用の相場は?
まず、がん治療にどれだけの費用が掛かるのか目安をつかみましょう。
平均入院日数 | 1入院あたりの医療費 | 一日当たり | |
---|---|---|---|
胃の悪性新生物 | 22.3日 | 944,056円 | 74,691円 |
結腸および直腸の悪性新生物 | 16.4日 | 結腸:932,017円 直腸:1,074,287円 | 結腸:80,591円 直腸:80,988円 |
気管支および肺の悪性新生物 | 21.1日 | 860,261円 | 82,571円 |
乳房の悪性新生物 | 15.4日 | 781,009円 | 95,883円 |
公益社団法人 全日本病院協会:診療アウトカム評価事業「医療費(重症度別)」
がん治療のための入院には上記のような治療費がかかります。
また、入院日数が比較的短いのは、通院による治療が増えているからです。
そのため、入院費はかからなくとも、治療のための費用は掛かり続けます。
しかし、ここから公的医療保険制度によって負担がかなり軽減されます。
まず、療養給付によって、現役世代であれば自己負担が3割に。
そして高額療養費制度によって、医療機関の窓口支払いは10万円以下になるのです。
公的医療保険制度の保障で十分だと思われますが、公的医療保険の保障対象外の費用も存在します。
差額ベッド代や交通費はその一例で、個室の病室は1日当たり6,000円~8,000円かかり、退院後の通院治療のための交通費も全額自己負担。
そのように考えると、対象外の治療費でかなりのお金がかかるのです。
また、現役世代であれば入院期間中は仕事ができないため、治療費に加え、収入減による経済的な負担が考えられます。
高齢者の方も受給金額が減少傾向にある年金だけで、治療費をまかなうことは難しいでしょう。
そのため、ご自身に合ったがん保険に加入する必要があるのです。
それでは以下から、がん保険の選び方について解説していきます。
2022年最新版がん保険人気ランキング3商品の特徴を比較!
ここからはがん保険の人気商品を3つピックアップし、人気の理由やおすすめポイントを紹介していきます!
今回取り上げる人気がん保険商品は以下の3つです。
- アクサダイレクト生命:がん終身
- チューリッヒ生命:終身がん治療保険プレミアムZ
- ライフネット生命:がん保険ダブルエール
まずは上記に記載したがん保険の選び方を参考に、人気商品がどれだけその項目にあてはまっているのか確認しましょう。
商品名 | 診断給付金 | 保障期間 | 先進医療特約 | 女性疾病特約 | 上皮内新生物 | |
---|---|---|---|---|---|---|
アクサダイレクト生命 | がん終身 | 基本保障にあり | 終身 | あり | あり | 悪性新生物と同額保障 |
チューリッヒ生命 | 終身がん治療保険プレミアムZ | 特約としてあり | 終身 | あり | なし(乳房・卵巣・子宮等の所定の手術を受けたときに給付金の支給あり) | 悪性新生物と同額保障 |
ライフネット生命 | ダブルエール | 基本保障としてあり | 終身 | あり | あり | 診断給付金の50% |
それでは以下から、各がん保険について人気の理由・特徴を解説していきます。
アクサダイレクト生命:がん終身
アクサダイレクト生命のがん保険「がん終身」では、基本保障として入院給付金と診断給付金を受け取ることができます。
診断給付金額は、入院給付金の100倍の金額で、上皮内新生物も満額受け取ることが可能。
また、保険料が比較的安いことも人気の理由です。
例として最も安いプランと、おすすめのモデルプランは以下のようになっています。
20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | |
---|---|---|---|---|---|
最安プラン(男性) | 595 円 | 855 円 | 1,275 円 | 1,930 円 | 2,880 円 |
最安プラン(女性) | 530 円 | 720 円 | 955 円 | 1,225 円 | 1,585 円 |
モデルプラン(男性) | 1,710 円 | 2,360 円 | 3,440 円 | 5,280 円 | 8,290 円 |
モデルプラン(女性) | 1,560 円 | 2,160 円 | 3,240 円 | 4,370 円 | 5,460 円 |
最安プランの保障内容
主契約:がん入院給付金日額5,000円
モデルプランの保障内容
主契約:がん入院給付金日額1万円
特約:抗がん剤治療特約、がん手術給付特約(終身型)、がん先進医療特約、がん退院療養特約(終身型)
また、3年ごとに給付金を受け取る機会がなかった場合には、無事故給付金を受け取ることができます。
そして、女性特有の疾病に対応した特約も用意されているので、どんながんでも幅広く対応できるがん保険となっています。
チューリッヒ生命:終身がん治療保険プレミアムZ
チューリッヒ生命のがん保険「終身がん治療保険プレミアムZ」の主契約は抗がん剤治療給付金と自由診療抗がん剤治療給付金です。
抗がん剤を投与すべきとされている月は、通院をしなくても給付金を受け取ることができます。
チューリッヒ生命の終身がん治療保険プレミアムZも、上皮内新生物も同額保障されます。
また、公的医療保険制度の給付対象外である、自由診療もサポートされていることがこのがん保険の特徴で、人気の理由でもあるのです。
診断給付金は特約として、必要があれば付帯できるという仕組みになっています。
チューリッヒ生命がおすすめしている2種類のプランの保険料と保障内容は以下の通りです。
20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | |
---|---|---|---|---|---|
シンプルプラン(男性) | 1,165円 | 1,605円 | 2,335円 | 3,640円 | 5,570円 |
シンプルプラン(女性) | 1,295円 | 1,710円 | 2,200円 | 2,630円 | 3,055円 |
プレミアムプラン(男性) | 3,605円 | 4,810円 | 6,905円 | 10,635円 | 16,305円 |
プレミアムプラン(女性) | 3,640円 | 4,690円 | 6,025円 | 7,515円 | 9,165円 |
シンプルプランの保障内容
主契約:抗がん剤治療給付金一か月につき10万円、自由診療抗がん剤治療給付金一か月につき20万円
特約:がん治療特約(ホルモン剤治療給付金一か月につき5万円、自由診療ホルモン剤治療給付金一か月につき10万円、ガン緩和療養給付金一か月につき5万円、ガン治療関連給付金一か月につき5万円)、ガン通院給付金一日につき5,000円、悪性新生物保険料払込免除※付加
プレミアムプランの保障内容
主契約:抗がん剤治療給付金一か月につき20万円、自由診療抗がん剤治療給付金一か月につき40万円
特約:がん治療特約(ホルモン剤治療給付金一か月につき5万円、自由診療ホルモン剤治療給付金一か月につき10万円、ガン緩和療養給付金一か月につき5万円、ガン治療関連給付金一か月につき5万円)、ガン通院給付金一日につき1万円、ガン診断給付50万円、がん手術特約(ガン手術給付金一回につき10万円、ガン特定手術給付金一回につき5万円、ガン放射線治療給付金一回につき10万円)、ガン入院給付金一日につき1万円、ガン診断後ストレス性疾病給付金一回限り5万円、悪性新生物保険料払込免除※付加
※悪性新生物保険料払込免除では上皮内新生物は保障の対象外
ライフネット生命:がん保険ダブルエール
ライフネット生命のがん保険「ダブルエール」は、診断給付金を最大300万円まで受け取ることができます。
がん三大治療の「手術」「放射線治療」「抗がん剤治療(ホルモン療法を含む)」への給付は回数無制限。
先進医療特約では、技術料と同額・保険期間を通じて最大2,000万円まで保障されるのです。
またプレミアムプランには、治療期間の収入減少に備えた、がん収入サポート給付金も用意されています。
ニーズに合わせてシンプル、ベーシック、プレミアムの3つのプランから選択可能。
シンプルプランとプレミアムプランの保険料と保障内容は以下の通りです。
20歳 | 30歳 | 40歳 | 50歳 | 60歳 | |
---|---|---|---|---|---|
シンプルプラン(男性) | 1,681円 | 2,260円 | 3,222円 | 4,913円 | 7,403円 |
シンプルプラン(女性) | 2,057円 | 2,708円 | 3,434円 | 4,031円 | 4,612円 |
プレミアムプラン(男性) | 2,644円 | 3,646円 | 5,297円 | 8,211円 | 12,348円 |
プレミアムプラン(女性) | 3,428円 | 4,663円 | 6,073円 | 7,122円 | 8,118円 |
シンプルプラン
主契約:がん診断一時金100万円
特約:上皮内新生物診断一時金
プレミアムプラン
主契約:がん診断一時金100万円
特約:上皮内新生物診断一時金50万円※、治療サポート給付金一か月につき10万円、がん収入サポート給付金一年につき50万円、がん先進医療給付金付加
※上皮内新生物診断一時金とがん収入サポート給付金は、がん診断一時金の半額の給付金額です。
まとめ
がん保険の人気ランキングに掲載されているがん保険商品3つを比較してみました。
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