医療保険とは、被保険者がケガを負ったり、病気になったりした場合に保険会社から保険金が支払われる保険です。
医療保険の多くは解約返戻金などがなく、保険料がお手頃な掛け捨て型ですが、貯蓄もできる積立型も人気があります。
本記事では、積立型の医療保険の特徴や掛け捨て型との違いを解説します。
積立型の医療保険に加入するメリット・デメリットも紹介するので、これから医療保険を契約しようと考えている方はぜひ参考にしてください。
医療保険には積立型と掛け捨て型がある!それぞれの違いとは
まずは積立型と掛け捨て型、それぞれの特徴を確認し、違いをチェックしましょう。
積立型の医療保険とは
積立型の医療保険に加入すると、被保険者に何かあったときに保険金が支払われる保障機能と、保険会社に支払った保険料の一部を積み立てる貯蓄機能の両方が得られます。
保障機能があることで、入院保険金、通院保険金、手術保険金などが保険会社から支払われます。
貯蓄機能があるため、将来満期保険金を受け取れたり、医療保険を解約する際に解約返戻金が支払われたりするという仕組みです。
万が一のときに必要な保障を得ながら、将来受け取るお金を貯められるメリットはありますが、その分、保険料が高い点がデメリットとして挙げられます。
積立型医療保険のメリット・デメリットについては、後ほど詳しく解説するのであわせて確認してください。
掛け捨て型の医療保険とは
対して、掛け捨て型の医療保険は、長い間加入しても満期保険金や解約返戻金が発生することがありません。
将来のための貯蓄としては活用できませんが、貯蓄型の医療保険と比べると保険料がお手頃です。
また、冒頭に触れたとおり、医療保険の多くは掛け捨て型なので積立型よりも選択の幅が広くなります。
このほか、満期保険金や解約返戻金がないため、自分のタイミングで柔軟に保険の見直しができるという特徴もあります。
生活環境や家族構成が変わったときに、医療保険を見直したいと考えている方には掛け捨て型がおすすめです。
積立型医療保険のメリットとデメリット
続いては、積立型の医療保険におけるメリット・デメリットを確認しましょう。
メリットだけでなく、デメリットもしっかり把握することで自分や家族に積立型の医療保険が必要か検討しましょう。
メリット
積立型医療保険のメリットは以下の2つです。
病気やケガをしなくてもお金が受け取れる
掛け捨て型の医療保険は、被保険者が病気やケガをした場合にのみ保険会社から保険金が支払われる仕組みです。
つまり、保険期間中に被保険者が健康で居続けた場合、保険会社からお金が支払われることはありません。
一方で、積立型の医療保険は被保険者が病気やケガをしたときだけでなく、保険期間の満期を迎えたとき(満期保険金)、契約後所定の期間が経過したときに保険を解約したとき(解約返戻金)にも保険会社からお金が支払われます。
このため、保険料を支払っていても「もったいない」と感じる可能性が少なくなるでしょう。
積み立てして貯蓄ができる
積立型の医療保険に加入していると、毎月決まった金額の保険料が引き落とされます。
保険会社に支払う保険料の一部が積立られ、保険金となるため、積立型の医療保険に加入することで自動で貯蓄することが可能です。
自分で計画的に貯蓄することが苦手な人でも、安心です。
デメリット
積立型医療保険のデメリットも確認しておきましょう。
保険料が高め
先に少し触れましたが、貯蓄型の医療保険は貯蓄機能と保障機能の両方を兼ね備えた保険であるため、掛け捨て型と比べると保険料が割高です。
金額の差は契約する保険会社や年齢などの条件によっても異なりますが、掛け捨て型の医療保険料の2倍ほどになるケースもめずらしくありません。
保険料が高い理由はありますが、自分や家族が継続して保険料を支払えるかどうかを慎重に判断することが大切です。
まずは、加入を希望する医療保険の保険料がどれくらいになるのか、保険会社の公式ホームページに掲載されているシミュレーションツールなどを活用してチェックしてみましょう。
途中解約で損をする可能性がある
積立型の医療保険は、長期契約を前提に保険料の一部を積み立てる仕組みの保険です。
このため、契約後早期に解約してしまうと、元本割れが起きる可能性があるので注意が必要です。
途中解約で元本割れが発生しないようにするためには、家計に占める保険料の負担や将来のライフプランなどを慎重に見定めたうえで、積立型の医療保険を契約しなければいけません。
資産運用はできない
「積立型の医療保険=資産運用」と考えている方もいるかもしれませんが、資産運用はできないため注意してください。
たしかに積立型の医療保険は保険会社に支払った保険料の一部が積立てられますが、その金額は健康還付給付金の上限に定められていることがほとんどです。
また、保険期間中に入院保険金や手術保険金などを受け取った場合は、健康還付給付金から差し引かれます。
このため、資産運用を考えているなら、積立型の医療保険以外の方法で検討するようにしましょう。
掛け捨て型と比べると選択肢が少ない
冒頭で触れたとおり、医療保険で多いのは積立型ではなく、掛け捨て型保険です。
このため、積立型を希望すると必然的に選択肢が狭まってしまいます。
もちろん、積立型の医療保険にも良い商品はありますが、幅広い選択肢のなかからいろいろ比較して加入する保険を選びたい場合は不向きかもしれません。
積立型医療保険がおすすめな人の特徴とは
ここまで積立型の医療保険の特徴やメリット・デメリットを解説してきましたが、いったいどのような方が積立型を選ぶべきなのでしょうか。
ここで、積立型の医療保険の契約をおすすめする人の特徴を紹介します。
割高な保険料でも継続して支払える人
医療保険に加入すると、毎月継続して保険料を支払う必要があります。
また、前述のとおり、積立型の医療保険は保険料が高めに設定されており、場合によっては途中で保険料を払えなくなってしまう可能性があります。
このため、割高な保険料でも継続して支払える状態にある人に、積立型の医療保険が向いているといえるでしょう。
医療保険を見直す可能性が低い人
積立型の医療保険は長い期間同一の契約をキープする必要があります。
途中で契約を解除すると、解約返戻金が元本割れする可能性があるため注意が必要です。
保険会社に支払った保険料を無駄にしないためにも、積立型の医療保険に加入する際はこれから保険を見直す可能性が低いかどうかを慎重に検討することが大切です。
自分で貯金することが苦手な人
自分で貯金することに対して苦手意識がある人には、積立型の医療保険がおすすめです。
なぜなら、保険料の引き落としによって、自動的に将来の貯蓄ができるからです。
口座から引き落とされるようにしておけば、支払い忘れが起きることもないため安心ですよね。
健康に自信がある人
掛け捨て型の医療保険は、持病や既往歴がある場合でも加入できることがあります。
しかし、積立型の医療保険は被保険者に健康上の不安がある場合、加入を断られてしまうこともめずらしくありません。
このため、健康に自信がある人に貯蓄型の医療保険がおすすめです。
困ったらファイナンシャルプランナーに無料相談
医療保険にはさまざまな種類があり、どの保険に加入すればいいのかなかなか自分で決められない人も多いです。
将来の自分や家族の生活に大きな影響を与える可能性があるため、悩むのも無理はありません。
しかし、早く医療保険に加入しなければ手遅れになってしまう場合もあるでしょう。
こうした場合は、保険などを含むお金のプロであるファイナンシャルプランナーに相談することをおすすめします。
医療保険のことだけでなく、家計の状態などのあわせて相談できるので安心です。
保険のぷろでは、弊社のファイナンシャルプランナーによる無料相談を承っております。
お客様の年齢や状況などを考慮し、最適な保険プランのご提案をいたしますので、是非お気軽にお問い合わせください。
まとめ
医療保険には保険料の一部を積み立てながら保障が得られる積立型と、割安な保険料で保障だけが手に入る掛け捨て型の大きく2つの種類があります。
積立型の医療保険なら貯金が苦手な人でも将来のためにお金を用意できるなどのメリットがありますが、掛け捨て型と比較するとどうしても保険料が高くなってしまいます。
積立型の医療保険を途中で解約するとかえって損をする可能性もあるので、割高な保険料を継続して支払えるかどうかを慎重に検討することが大切です。