20代と若い方にとってがん保険は必要なのでしょうか?
また、必要だとしてもどんな選び方をすればよいか、疑問に持つ方は多くいらっしゃいます。
実は、がんは高齢になるほど罹患リスクが高くなりますが、20代の方でも罹患する確率はゼロではありません。
少しでも不安な方は、20代からがん保険で備えておけると安心です。
そこで、本記事では20代の方ががん保険に加入する必要性やメリット・デメリット、正しい選び方を中心に詳しく解説していきます。
20代のあなたにおすすめのがん保険も紹介しているので、気になる方はぜひご覧になってみてください。
20代でがん保険に加入する必要性は?
20代でがん保険に加入する必要性について、以下の観点から検討していきましょう。
- 20代でがんに罹患する確率
- 20代のがん保険加入率
- がん治療にかかる費用
20代といった若い世代でも、がんに罹患する可能性はあります。
それではどのくらいの確率で罹患するのか、また罹患した場合、がん治療にかかる費用相場はどれくらいなのかを確認しましょう。
ほかにも、他の方がどのくらいがん保険に加入しているのかも気になるところだと思いますので、20代におけるがん保険加入率も併せて確認しましょう。
20代でがんに罹患する確率
15歳から30歳頃までの方をAYA(Adolescent and Young Adult)世代といいます。
この世代は通常のがんに罹患する方に加え、小児がんに罹患する方がいるため、がんに罹患する可能性が高いという特徴があるのです。
また、女性は20代になると乳がんや子宮がんといった女性特有の疾患に罹患する方が増え始めます。
そのため、男性よりも女性の方ががんに早めに備えておく必要があるといえます。
では、実際に20代でどのくらいの方ががんに罹患しているのでしょうか。
国立がん研究センターの統計情報※1によれば、20代のがん罹患率は1,000人に1人です。
確率にすれば0.1%。ハッキリ言って、かなり低い確率です。
こう聞くと、20代の方にがん保険はいらない気がしますよね。
それでは、20代のがん保険加入率はどうでしょうか?
※1 【参考:国立がん情報センター がん情報サービス「最新がん統計」(2019年)】
がん保険加入率は男性22.0%、女性28.9%
公益財団法人生命保険文化センターの調査※2では、20代のがん保険加入率は男性で22.0%、女性で28.9%となっています。
男性はおよそ5人に一人、女性はおよそ4人に一人加入しているというわけです。
20代でがんに罹患する確率は低いのに、がん保険に必要性を感じている20代の方がなぜこんなに多くいるのでしょうか?
その理由の一つに、がん治療費の高さが挙げられます。
※2 【参考:公益財団法人生命保険文化センター「令和元年度『生活保障に関する調査』」
がん治療費は高額になることが多い
がん治療費は高額になることが多いです。
ただ、漠然とそう言われても困ると思うので、実際にどのくらいの費用が必要なのかを見てみましょう。
ここでは例として、日本人で罹患する方の多い胃がんと、20代女性が罹患する可能性がある乳がんにかかる平均在院日数と平均入院費用※3,4をご紹介します。
ただし、治療方法や医療機関によって日数や入院費などが異なりますので、あくまでも目安としてください。
がん名称 | 平均在院日数 | 平均入院費用 |
---|---|---|
胃がん | 19.2日 | 28.6万円 |
乳がん | 11.5日 | 23.1万円 |
※3 【厚生労働省:平成29年(2017)患者調査の概況「退院患者の平均在院日数等」】
※4 【公益社団法人全日本病院協会:診療アウトカム評価事業「医療費(2019年度)」】
国民健康保険を適用した自己負担3割で計算すると、胃がんで29万円前後、女性であれば乳がんで平均23万円の費用が必要になることがわかります。
一ヶ月働けないうえに30万円の支払いと考えると、結構な痛手ですよね。
そんな場合もがん保険に加入していれば、入院費や治療に必要な費用を保障してくれます。
20代であれば月々数百円代で加入できるがん保険もあるので、少しの負担でで何十万円という治療費に給付金で備えることが可能。
これが男性女性ともに、20代のがん罹患率は低いのに5人に一人以上ががん保険に加入している理由の一つです。
他にも、20代という若い年齢でがん保険に加入するメリットはいくつかあるので、一緒に確認していきましょう。
若い年齢で加入するメリット
それでは、20代という若い年齢でがん保険に加入するメリットを紹介していきます。
20代のうちからがん保険に加入するメリットとして以下のことがあげられます。
- 加入審査に通る可能性が高い
- 保険料が安い
では、それぞれのメリットについて詳しく確認していきましょう。
加入審査に通る可能性が高い
がん保険に加入する際には、男性女性関係なく保険会社にこれまでの病歴や現在の健康状態を申告する「告知義務」があり、その告知情報をもとに加入の審査があります。
そして、加入審査の際、すでにがんに罹患したことがあったり現在の健康状態に問題があったりする場合は、がん保険の加入ができない可能性があります。
仮に加入できたとしても、保険料が高額になる、保障額が減額されるといった制限が設けられることもあります。
まだ罹患の可能性の低い20代のうちに加入しておけば、告知内容のためにがん保険への加入を断られる可能性が低くなります。
少し不利な条件をつけられることもなくなるので、20代の若いうちというのは保険加入のチャンスとなるのです。
ちなみに、がん保険の告知義務については、下記の記事にて詳しく解説しています。
もう少し詳しく知りたい方は、ぜひご覧ください。
がん保険の告知義務とは?嘘はばれる?保険のプロがわかりやすく解説
保険料が安い
加入年齢が若いほど保険料が安く設定されているため、20代のうちに加入すると保険料を安くすることができます
これが最も大きなメリットかもしれませんね。
特に、終身がん保険に加入する場合、保険料は一生涯変わりませんので、高齢になっても安い保険料のまま充実したがん保障を得ることができます。
若いうちから老後を見据えられている方は、終身がん保険という選択肢も十分ありです。
若い年齢で加入するデメリット
20代の若いうちにがん保険に加入するメリットを挙げましたが、デメリットも存在するので、一緒に確認しておきましょう。
20代のうちにがん保険に加入すると、こういったデメリットがあります。
- がんに罹患する可能性が低いので保険料がムダになる
- 保障内容が医療の進歩に対応しづらい
納得して加入するためにも、デメリットについてしっかりと押さえておきましょう。
がんに罹患する可能性が低いので保険料がムダになる
何度か触れていますように、20代のうちはがん罹患率が低いため、がん保険に加入して保険料を支払っているのが「もったいない」と感じてしまいがちです。
たしかに、給付金を一度も受け取る機会がなかったら、保険料分をまるまる損する可能性があり、がん保険はいらないと思うかもしれません。
しかし、20代でもがんに罹患する可能性はゼロではありませんし、仮に罹患した場合の高額な治療費が必要になるのは大変です。
女性の場合、女性特有の疾病などは蚊帳い年齢で罹患しやすい傾向もあります。
20代からかにゅしておけば、大きなリスクに少額で備えることができるのです。
保障内容が医療の進歩に対応しづらい
これは終身がん保険に加入した場合の話になります。
仮に25歳でがん保険に加入した方が45歳でがんに罹患してしまった場合、20年前の契約内容で給付金等を受け取ることになります。
しかし、医療の進歩に伴いがんにおける治療法も日々進歩を遂げているため、以前加入したがん保険の内容だと時代に即していない可能性がありますよね。
たとえば、以前は入院による治療がメインとされていたため、入院給付金を充実されたがん保険が主流でした。
しかし、近年は通院による治療に切り替わってきており、設定した入院給付金をあまり受け取れないといった事態が発生するのです。
このデメリットに対応するには、保障内容を見直せる定期がん保険に加入すること。
次に紹介する20代のがん保険の選び方にも反映しているので、ぜひ続く内容を確認していきましょう。
20代に合ったがん保険の正しい選び方
それでは、20代に合ったがん保険正しい選び方を解説します。
保険期間・保障内容・保険料に重点を置いて、おすすめのパターンを紹介していきましょう。
ちなみに、なぜ保険期間・保障内容・保険料の3つに重点を置くかは、がん保険の正しい選び方をプロが解説!自分に合った保険選びの最高の手順で解説してあります。
気になる方は、ぜひご覧ください。
保険期間
保険期間には定期タイプと終身タイプの2種類があります。
定期タイプ
定期タイプは、保障される期間が決まっており、その期間を過ぎると保険料が再計算され、更新される仕組み。
更新があるため、見直しがしやすいという特徴があります。
20代の場合同じがん保険に何十年も加入していると、がん保険の必要性が高まった40~50代になったときに保障内容が合わない可能性が。
そのため、見直しがしやすいことは20代のがん保険選びにおいて重要であり、見直しやすい点は定期タイプの大きなメリットでしょう。
ちなみに、定期タイプのがん保険は、比較的保険料は安いですが、更新のたびに保険料が上がるのがデメリットです。
終身タイプ
終身タイプのがん保険は、加入時の保険料や保障内容が一生涯変わらない仕組みの保険です。
定期タイプと比較すると保険料は高い傾向がありますが、若いうちにがん保険に加入するとかなり少額の保険料負担で済みます。
その保険料の金額が一生涯変わらないことは大きなメリットでしょう。
また、設定した保障内容が一生涯変わらないので、年齢や技術の進歩によって必要な保障が変わっても、対応することができないというデメリットがあります。
保障内容
がん保険に加入する場合、設定できる代表的な保障内容は以下の3つです。
- 入院給付金
- 診断給付金
- 特約
以下で上記3点について簡単に説明しています。
入院給付金
入院給付金では、1日当たりにいくらの給付金を何日間受け取れるのかを設定することができます。
あらゆる病気のリスクに備えている医療保険の保障内容を設定するときにおすすめな給付金です。
診断給付金
診断給付金は、生命保険会社が指定したタイミングで50万~200万円などと比較的大きい給付金額を一括で受け取ることができるものです。
先述した通り、近年短期入院や通院での治療が増えているため、がん保険の保障内容としては、診断給付金を選択することがおすすめ。
特約
特約とは、メインとなる契約(入院給付金や診断給付金など)に、オプションとして付けることができるものです。
代表的なものでいうと、公的医療保険の対象外となる先進医療に備えることができたり、女性特有の疾病や異常分娩などに備えることができるものなどがあります。
保険料
保険料に関しては、「安いと心配」「高ければ安心」というわけではありません。
給付金額を高くしたり、特約を付帯するなど保障を充実させていけば保険料は高くなります。
一方で、給付金額を低くしたり、特約を付けないなど保障を最小限にすれば、保険料は安くなります。
しかし重要なのは、年齢や自分の身体・貯蓄の状況によって必要な保障内容に設定することです。
おすすめのパターン
- 保険期間:定期
- 保障内容:診断給付金を重視
- 保険料:保障額を控えめにして安さを重視
上記の通り、20代の方は診断給付金と保険料の安さを重視した定期がん保険がおすすめです。
解説を加えると、デメリットでお話したとおり、終身保険に加入すると保障内容が時代に即したものにならない可能性があります。
したがって、20代でがん保険に加入するのであれば、後に保障内容や保障額を見直せる定期がん保険がおすすめです。
また、入院から通院へと切り替わってきている現代のがん治療の方針を考えると、保障内容は入院給付金よりも通院給付金や診断給付金を重視するのが吉。
特に、貰える金額が一定で確実性が高い診断給付金を重視すると後悔が少ないでしょう。
そして、20代のがん保険の選び方で保険料に関しては、①がん罹患率の低さ②収入/貯蓄の少なさを理由に、安さを重視することをおすすめします。
20代であれば月数百円ほどで加入できるものがある
それでは、最後にここで紹介した20代のがん保険の選び方をもとに、20代向けおすすめのがん保険を紹介していきます。
20代におすすめのがん保険!
ここでは上記のポイントにあてはまる2つのがん保険を紹介します。
アクサダイレクト:がん定期
20代におすすめのがん保険1つ目は、アクサダイレクトのがん定期です。
- 保険期間:10年定期
- 保障内容:診断給付金100万円~、入院給付金1万円/日
- 保険料:520円/月~
※満20歳で加入した場合
アクサダイレクトのがん定期は、20代の正しいがん保険の選び方で紹介した条件にマッチしたとても優秀なガン保険。
診断給付金を重視した保障内容に非常に安い保険料で、20代におすすめのがん保険です。
がんと診断されたら最高200万円の診断一時金が給付され、上皮内新生物も同額保障されます。
SBI損保のがん保険(自由診療タイプ)
20代におすすめのがん保険2つ目は、SBI損保のがん保険(自由診療タイプ)です。
- 保険期間:5年定期
- 保障内容:診断給付金100万円~
- 保険料:889円/月~
※満20歳で加入した場合
治療費の心配をせず最適ながん治療を受けられるように、 実際にがん治療にかかった費用を、かかった分だけ支払ってくれます。
「働き盛りの今だけ」など、ライフステージに合わせてお手頃な保険料でがんに備えることが可能。
抗がん剤治療による通院や退院後の補助療法まで実額で補償。
通院日数に制限はなく 、退院後も安心してがん治療を続けることができます。
保険のぷろを活用
20代の方ががん保険に加入する必要性やがん保険の選び方について解説してきました。
また、20代におすすめのがん保険やおすすめパターンも紹介しましたが、男性女性関係なくご自身の状況によって選ぶことが必要です。
しかし、保険商品はとても多く、どれを選ぶことがベストなのか悩むこともあるかと思います。
そんな時には、お金のプロであるファイナンシャルプランナーに相談することがおすすめ。
あなたにとって最適な保険プランを提案してくれます。
保険のぷろでは、ファイナンシャルプランナーが担当するため、保険だけでなく、新NISAなど資産運用についてもアドバイスできるのでライフスタイルを豊かにしたい、将来に備えていきたい方に最適です。
以下のフォームからお申し込みできますので、是非お気軽にお問い合わせください。
まとめ
男性女性ともにがんの罹患率が低い20代。
しかし、だからこそ20代の若いうちからがん保険に加入することには①加入審査に通る可能性が高い、②保険料が安いといったメリットが存在します。
もちろん、デメリットも存在しますが、小さな支払いで大きな治療費に備えられることに意味を見いだせれば問題ありません。
将来のことも考え、20代のうちからがん保険に加入しておくことをおすすめします。