「毎月の保険料の支払いが厳しい」「友人から保険は必要ないと言われた」などの理由から契約している生命保険の解約を検討し始めた方も多いのではないでしょうか?
実際に生命保険を解約する際には、「どのような点に注意したら良い?」「支払った保険料は返金される?」などの点が気になるところです。
本記事では、生命保険の解約について以下の3つの点について解説していきます。
- 生命保険の解約時に注目が必要な「解約返戻金」について
- 生命保険の解約時に気をつける4つの注意点
- 解約手続きの方法と流れ
生命保険の解約を検討している方は、ぜひ記事を参考にしてみてください。
クーリングオフによる解約については、別記事にて解説しております。
生命保険のクーリングオフについてお調べの方は、そちらをご覧ください。
がん保険や生命保険はクーリングオフできる?制度と申し込み方法を解説!
生命保険解約時に気をつけたい「解約返戻金」!
生命保険を解約するときに特に気をつけたいのが「解約返戻金(返還・払戻金)」です。
解約返戻金の特徴や返戻率について解説していきます。
解約返戻金(返還・払戻金)とは?
解約返戻金とは、満期を迎える前に生命保険を解約したときに戻ってくるお金のことを指します。
貯蓄性のある終身保険や養老保険などで払い戻されるケースが多く、掛け捨て型保険では解約返戻金がない、もしくは少ない場合がほとんどです。
解約返戻金の返戻率は、「払い込んだ保険料に対してどれくらいの返戻金が支払われるか」という割合を示します。
例えば、返戻率が100%以下の場合は、払い込んだ保険料よりも返戻金の方が少ないということになります。
一般的に、保険料の払い込み期間が長いほど返戻率は高くなることが多いです。
場合によっては払い込んだ保険料を上回る返戻金を受けることができるため、解約返戻金がある保険を資産運用の手段として用いている人もいます。
満期保険金とは若干違う
ちなみに、生命保険には満期保険金というものがある場合があります。
この満期保険金は保障が終わったタイミングで受け取ることができる点では解約返戻金と同じようなものです。
しかし、満期保険金の場合は、解約せずに契約期間を満了した場合に受け取ることができる保険金です。
後述しますが、税金の扱いなどについても解約返戻金と似たような形なので、一応そういうものがあるということは覚えておきましょう。
詳しくは、別記事「生命保険が満期になったら?保険金の受取金額や税金について徹底解説」をご覧ください。
生命保険解約時に気をつけるべき4つの注意点
生命保険の解約をする際には、以下の4つの点に注意しておく必要があります。
- 保障が一切なくなる
- どれくらい解約返戻金が受け取れるか
- 解約返戻金が保険料を上回った場合に税金がかかる
- 次の保険に加入する場合は保険料が上がるケースもある
それぞれの注意点についてひとつずつ解説していきます。
保障は一切なくなる
当然のことですが、生命保険を解約するとそれまで受けていた保障はすべて消滅します。
書類を提出して手続きを済ませると、万が一への備えを失います。
そのため、死亡・高度障害などの状態になった際にも保険金を受け取ることができなくなります。
例えば、終身保険であれば生涯にわたって保障を受け続けることができます。
しかし、解約してしまえばその保障も終了し、保険金を受け取ることもできません。
今後必要となる保障と現在契約している生命保険の保障内容をしっかり比較して、保障が消滅しても問題ないかを検討しておきましょう。
解約返戻金をどれくらい受け取れるのか
生命保険を解約するのであれば、どれくらい解約返戻金を受け取ることができるのかを前もって計算しておきましょう。
まとまったお金を受け取ることになるので、どの程度家計を助けるかという点を把握することが可能。
すでにご紹介した通り、保険料の払い込み期間が長いほど解約返戻金は高くなります。
早期で解約する場合は、返戻金の額が支払った保険料を大きく下回る可能性があることに注意しておきましょう。
おおよその返戻金の額は、契約の際に受け取った設計書や生命保険会社への問い合わせなどで確認することができます。
事前に返戻金額を把握しておくようにしましょう。
解約返戻金には税金がかかる場合がある
生命保険の契約期間が長いと、解約返戻金が払い込み保険料を上回るケースがあります。
その場合は、利益が出たとみなされて課税の対象になることを把握しておきましょう。
ちなみに、解約返戻金は契約者本人が受け取ることになります。
その際、契約者本人が保険料を払っている場合は所得税・住民税の対象となりますが、契約者と保険料を支払う人が異なる場合は贈与税の対象となります。
確定申告が必要となるケースもあるため、税金に関しては専門の税理士や税務署に相談しておくと良いでしょう。
次の保険に加入する場合、保険料が上がることもある
もし「契約中の生命保険を解約してもまた必要になったら入り直せばいい」という理由で解約しようと考えている場合は注意が必要です。
なぜなら、生命保険は一般的に、年齢が上がるごとに保険料も高くなっていくケースが多いためです。
また、健康状態によっては保険に再加入することができない可能性もあります。
あとから「保障を継続したい」と感じても、過去に契約していた生命保険と同様の保障内容を受けられるとは限りません。
解約後にあらためて生命保険を契約することを考えている場合は、保障内容だけでなく保険料の負担についても考えておきましょう。
手続きの方法と流れ
生命保険の解約手続きの方法を順番に解説していきます。
以下のステップで手続きを進めていきます。
- 保険会社に連絡(電話や来店窓口、担当者の来訪などで手続き可能)
- 書類を受け取る(手続きに必要な書類を手渡し、もしくは郵送)
- 書類に準備する(書類に必要事項を記入、本人確認書類などを準備)
- 書類を提出(生命保険会社によるチェック)
- 手続き完了(手続きが完了した通知が届く)
解約時に必要な書類は、主に以下の3種類です。
- 解約申請書
- 契約している保険の保険証券
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードのコピーなど)
通常は、手続き終了後から解約されるまでの間は1〜2週間ほど時間がかかります。
解約返戻金を受け取るタイミングなどを踏まえて解約手続きを進めましょう。
見直しや乗り換えで対応できることも
保険料の負担が大きいことを理由に契約中の生命保険を解約したいと考えるのであれば、まずは、見直しや乗り換えを先に検討することをおすすめします。
なぜなら、保障や特約の内容を見直しすることで保険料を下げられる可能性があるからです。
見直しの際に気をつけるべき注意点などは、別記事「生命保険見直しのポイントはこれ!タイミングやしつこい営業の対処法」をご覧ください。
また、もっと保険料の安い生命保険に乗り換えられるケースも十分にあり得ます。
解約せずに見直しや乗り換えで対応することができれば、将来への保障も継続させることも可能です。
できれば、必要な保障額を備えつつ、保険料の負担を今よりも軽減できる方法を検討しましょう。
ちなみに、生命保険の乗り換えに関する記事では、「乗り換えにふさわしい生命保険」を紹介しています。
契約中の保険を乗り換えようと考えている方は、ぜひこちらの記事も合わせてご覧ください。
まとめ
契約中の生命保険の途中解約を検討する場合は、「解約返戻金」について把握しておくことが大切です。
保険料の払い込み期間によって解約返戻金が積立保険料の額を下回る可能性があることに注意しておきましょう。
また、本記事で紹介した解約手続きの方法をしっかりと確認して、事前に準備しておくべき書類などをチェックしておくことも重要です。
ぜひ記事を参考にしてスムーズに生命保険の解約を進めてみてください。
なお、保険の見直し・乗り換えを行う際は、保険のぷろサービスがおすすめです。保険代理店に在籍するファイナンシャルプランナーが、公平な立場で保険商品やライフプランをアドバイスします。
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