生命保険(死亡保険)
生命保険がおりる条件は?自殺や交通事故死などのケースを知っておこう

生命保険で保険金がおりる条件は?

生命保険がおりる条件は?自殺や交通事故死などのケースを知っておこう

生命保険がおりる条件って、どうなっているでしょうか?これは保険会社と交わす契約書の中にキッチリ書かれているものですが、一般の方では意外と見落としがあったりするものです。

実際、「具体的にどんな条件で生命保険がおりるか」と聞かれて正確に答えるのは難しいですよね。

そこで今回の記事では、

  • 生命保険(死亡保障)がおりる条件とは
  • 保険金を受け取れない条件や事例は?
  • 自殺した場合でも条件次第で保険金はおりるのか
  • 交通事故死の場合の保険金はおりるのか

以上のことをご紹介していきます。

現在生命保険に加入している方や加入を検討している方にも参考になるかと思いますので、ぜひ続く内容をご覧下さい。

高橋朋成

年金アドバイザー / EQプロファイラー / 2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事の監修担当者:株式会社クロックアップ 代表取締役 高橋朋成

20年以上にわたり外資系生保や損保系生保などで、販売現場での営業スタッフの採用や実践を活かした生保販売や育成手法に携わった経験を損保代理店向けに特化してアレンジし2013年に株式会社クロックアップを設立。

業務内容は損保代理店の
専属コンシェルジュとして
① 保険営業職の人材紹介、マッチングサポート
② 損保営業マン向け生保クロスセル研修
③ 代理店M&Aマッチングサポート等
を行っている。

生命保険(死亡保障)がおりる条件を確認しておこう

生命保険(死亡保障)がおりる条件は、下記の通りです。

  • 保険会社のルールに基づいた所定の支払い事由に該当する
  • 免責事由に該当しない
  • 告知義務違反をしていない
  • 詐欺や反社会的勢力等の不法な請求ではない

基本的に生命保険(死亡保障)は、契約時に正しい告知をして請求時も正しい内容を報告すれば保険金を受け取ることができます。ただ、中には上記に挙げた支払い事由や免責事由に引っかかって生命保険がおりないといったケースも。

この生命保険(死亡保障)がおりる条件については、生命保険がおりないケースを紹介したほうがわかりやすいので、後ほど各ケースを紹介しながら解説したいと思います。

まずは請求しないと保険金を受け取ることはできない

保険金がおりる条件を確認することは勿論ですが、第一前提として、保険会社に請求をしなければ保険金は受け取ることができません。

死亡保険の保険金は受取人が請求する必要があります。つまり、死亡したからといって、保険会社が自動的に支払ってはくれないのです。

また、保険金の請求は法律で時効が3年と定められています。バタバタしていて請求を忘れていたり、落ち着いてから請求しようとするうちに3年が経ってしまっていたということもあるかもしれません。

保険金の受取人にサインをした記憶があるな・・と心当たりがある方もいるのではないでしょうか。

請求忘れをしないためにも、ご自身が加入している生命保険や保険金の受取人になっている生命保険があるかどうか、きちんと把握しておきましょう。

保険金を受け取れない条件や事例(ケース)は?

それでは、保険金を受け取れない条件はどのような場合でしょうか?

死亡保障による保険金を受け取れない条件は、

  • 保険会社のルールに基づいた所定の支払い事由に該当しない
  • 免責事由に該当する
  • 告知義務違反をしている
  • 詐欺や反社会的勢力等の不法な請求である

以上のことが挙げられます。

それでは続いて、具体的な事例(ケース)を用いて更に詳しく見ていきましょう。

保険会社のルールに基づいた所定の支払い事由に該当しない

保険会社のルール(約款)で定められた”支払い事由”に該当しない場合、保険金の支払いはできません。なぜなら、生命保険は契約内容を締結したものであり、契約内容外のことには対応できないからです。

ここで、生命保険の”保障期間前”に心筋梗塞で亡くなった場合の例を挙げましょう。この場合、契約で定められた保障期間の前に亡くなっているため、契約の内容外となってしまいます。したがって、保険金の支払いができません。

このように、保険会社の定めた支払事由に該当しない場合は保険金の支払いができません。また、支払い事由は保険会社や保険契約の中身で異なるので注意が必要です。

免責事由に該当する

保険会社のルール(約款)で定められた”免責事由”に該当する場合は、保険金を支払いできません。理由は、支払い事由と同じですが契約内容外のことには対応ができないからです。

例えば、契約して3年以内に自殺で亡くなった場合、約款の免責事由に3年以内の自殺は支払いができないことが記載されていれば保険金の支払いはできません。

免責事由についても、保険会社や保険契約の中身で異なりますので確認しておきましょう。

告知義務違反をしている

契約をした際に正しい告知をしなかった場合は保険金がお支払いできない可能性があります。

その理由は、保険の公平性を保つためです。生命保険は、多くの加入者からもらった保険料を基にして、万が一に備えるという相互扶助の精神から成り立っています。加入する被保険者の中には、保険を使うリスクが高い人がいますので、そういった方にはリスクの低い人よりも保険料を割高にしたり加入を断ることをしなければ公平性が保てないのです。

例を挙げると、契約の際に虚血性心疾患があったのにもかかわらず告知をせずに心臓発作で亡くなったという場合があります。この場合、事実と異なる告知をしているため保険金の支払いはできません。

詐欺や反社会的勢力等の不当な請求である

詐欺によって契約された生命保険や不当に保険金を請求してきた場合は保険金を支払い出来ません。また、暴力団等の反社会的勢力に該当・関与している場合も保険金を支払いすることができません。

理由としては、反社会的勢力と取引を行うと保険会社のコンプライアンスに問題があるとみなされて行政指導が行われるだけでなく、恐喝や不当要求等のトラブルの被害を被る可能性があるからです。

例えば、暴力団構成員であるにもかかわらず、隠して保険契約を締結した場合は、もちろん保険金を受け取ることは出来ません。

自殺した場合でも条件次第で生命保険はおりる!

自殺した場合の生命保険については少し特殊な事情があるので、特別に解説を加えます。自殺で生命保険がおりるかどうかについては、契約の条件によって変わります。

まず、保険金がおりる条件の第一前提として、加入した保険会社の契約内容に「自殺でも保険金を支払う」という内容が含まれていることが必要です。そして、第二に自殺の理由が挙げられます。

ただ、ここで知っておきたいのが、自殺での保険金支払については法律でも言及されていることです。

保険法では自殺に保険金を支払う必要はない

実は「保険法」という保険に関する法律では、自殺は保険金を支払わなくてもよいと明記されています。その理由は、自殺にはモラルリスクが潜んでいるからです。

モラルリスクとは保険金を不正利用する可能性があるということ。例えば、保険金を受け取りたいがために自殺と見せかけて殺人を犯そうとする考えを持つ人が潜んでいることが想定されます。

これでは、自殺時には生命保険はおりないということになりますよね。しかし、保険会社の判断次第で自殺でも保険金がおりる可能性があります。

約款になんと記載されているか

自殺でも生命保険がおりる条件の一つとして、約款に自殺した場合についての記載があることが挙げられます。

例えば、「3年以内に被保険者が自殺された場合は保険金を支払いません」といった記述がある場合。これは裏を返せば、「3年経過した後の自殺の場合は保険金を支払う」とも解釈できるのです。(最終的には保険会社の判断が優先されます)

しかし、すべての自殺に保険金が支払われるというわけではなく、自殺の理由によっても保険金受け取りの可否が決まります。

自殺の理由も影響する

保険金がおりる場合の自殺の理由としては、

  • 本人に判断力がない状態での自殺
  • 保険金目的ではない自殺

上記2つのことが挙げられます。少し詳しく解説していきましょう。

本人に判断力がない状態での自殺

自殺した本人に判断力がない状態で起きた自殺では、保険金がおりる可能性があります。

理由は、精神疾患がある人は、健康な人に比べると自身に判断力が乏しかったり、無いことが多いと考えられているからです。判断力がない状態というのは、うつ病のような精神疾患のことを指します。

例えば、うつ病の人が自殺した場合、本人に判断力がない状態なので、自殺を計画的に行うことは難しいとみなされます。つまり、モラルリスクが低いと判断されるのです。

しかし、このケースは本人が亡くなっているため、自殺理由を判断する証拠は少ないと言われています。したがって、本人が遺した遺書や近しい人からの話、医師の診断を調べた上で判断する場合もあります。

保険金目的ではない自殺

保険会社が保険金目的ではない自殺と判断すると、保険金がおりる場合があります。

理由は、保険金を不正利用としない自殺であればモラルリスクが低いとみなされるからです。

例えば、仕事に行き詰って悩んでいたり、人間関係がうまくいかない等の理由で自殺した場合は保険金がおりる可能性があります。

反対の例を挙げると、金銭面で悩んでおり、家族に保険金を残す為に自殺するような場合は保険金はおりません。

こちらの場合も、自殺理由を判断する材料が乏しい時は家族の証言や本人が遺した遺書を調べることがあります。

交通事故死なら保険金の支払いはどうなる?

どの保険会社でも保険金の支払いは、被保険者が病死でなくなる場合に限らず、交通事故死の場合でも受け取ることができます。

つまり、死亡保険金の受取額は病死の場合でも交通事故死の場合でも同じ保険金がおりるということです。

勿論、交通事故で亡くなった場合においても「生命保険がおりる条件」を満たしていることが必要です。

また、交通事故で亡くなった場合は、病死の場合よりも保険金を多くもらえる可能性があります。

その理由は、災害死亡保険金特約を付加している際に、事故死した場合、保険金額が上乗せされることがあるからです。

災害死亡保険金特約

災害死亡保険金とは、不慮の事故や指定された伝染病で亡くなったり、高度障害になった時に死亡保険金額に付加されておりる保険金のことをさします。

災害死亡保険金は生命保険によっては備えつけられているものもあれば特約で付加する商品もありますので、ご自身が加入している保険商品に付加されているかどうか確認してみましょう。

ちなみに、不慮で起きた交通事故の場合でも保険金がおりないケースがあります。

例えば、犯罪行為中の運転や無免許運転の場合に起きた事故は支払対象外です。

まとめ

生命保険がおりる条件についてご紹介していきましたがいかがだったでしょうか?

今回の記事のポイントとしては、

  • 保険金がおりる条件は、所定の支払い事由に該当すること、免責事由に該当しないこと、告知義務違反ではないこと、不法請求ではないことを満たさなければならない
  • 保険金請求しなければ保険金はおりない
  • 自殺した場合でも、本人に判断力がない状態での自殺や保険金目的でない自殺であれば保険金はおりる。
  • 交通事故死の場合は、病死の場合よりも保険金が多くおりる可能性がある

でした。

万が一に備えて加入する生命保険、実際に保険金請求する場面に直面した時に慌てないで済むようにご自身の加入している保険内容は定期的に確認しておくと安心です。