生命保険とは?保障の仕組みや必要性・選び方をわかりやすく解説

生命保険とは?保障の仕組みや必要性・選び方をわかりやすく解説

生命保険とは?保障の仕組みや必要性・選び方をわかりやすく解説

生命保険(死亡保険)

生命保険とは、一体何なのでしょうか?意外に突き詰めると、正しい定義や分類などがなされていないように感じますよね。

そこで本記事では、生命保険とは何かについて、以下の3つのテーマを中心に解説します。

  • 生命保険の仕組みと種類
  • 生命保険の必要性
  • 生命保険の選び方

この記事を読むことで、生命保険の基礎知識を習得できるだけでなく、自分に生命保険は必要なのか・必要ならどう選べばよいのかといったことを知ることができます。この機会に生命保険について正しく理解し、今後の自分の人生に生命保険がどう作用するかをしっかり確認しましょう。

高橋朋成

年金アドバイザー / EQプロファイラー / 2級ファイナンシャルプランニング技能士

この記事の監修担当者:株式会社クロックアップ 代表取締役 高橋朋成

20年以上にわたり外資系生保や損保系生保などで、販売現場での営業スタッフの採用や実践を活かした生保販売や育成手法に携わった経験を損保代理店向けに特化してアレンジし2013年に株式会社クロックアップを設立。

業務内容は損保代理店の
専属コンシェルジュとして
① 保険営業職の人材紹介、マッチングサポート
② 損保営業マン向け生保クロスセル研修
③ 代理店M&Aマッチングサポート等
を行っている。

生命保険とは?基本の仕組みや基礎知識をわかりやすく解説

生命保険とは?基本の仕組みや基礎知識をわかりやすく解説

生命保険とは、死亡や病気、ケガといった日常のリスクに備える生活保障の仕組みのことを指します。大勢の加入者が年齢や性別に応じて公平に保険料を負担し、万が一の際には保険金や給付金といったお金を保険会社から受け取ります。

つまり、生命保険は「相互扶助」という助け合いの仕組みが前提となっており、大勢の人がお金を出し合っているからこそ、必要なときに数百万円といった大きな保障を確保できるものなのです。

この生命保険に加入するには、「契約者」・「被保険者」・「受取人」が必要となります。ちょっとややこしいので、ここで整理しておきましょう。

  • 生命保険会社と契約を結ぶ「契約者」
  • 誰の身体を守るのかという保険の対象になる「被保険者」
  • 被保険者が死亡したり場合などに保険会社から支払われるお金を受け取る「受取人」

また、生命保険は保険商品ごとに加入できる年齢が決められており、子供が加入できる保険もあれば、年齢の上限・下限が設定されていることもあります。「いざ申し込もうと思ったら年齢制限で加入できなかった」といったことにならないために、事前に確認しておくと良いでしょう。

保険料はこうやって決まる!

ちなみに、保険料は予定死亡率・予定利率・予定事業費率の3つの予定率を元に決定されます。それぞれの詳細については以下の通りです。

予定死亡率

予定死亡率とは過去の統計から性別や年齢別に死亡者数を予測して、保険金の支払いなどに必要な金額を算出する際に用いる数値です。例えば、年配者よりも若い人のほうが死亡するリスクは低いため、同じ保障であれば一般的により若い人のほうが保険料は安くなります

予定利率

生命保険会社が予め見込んでいる運用利回りのことを予定利率といいます。運用利回り※が高いほど保険料の割引という形で還元されるため保険料は安くなるという特徴があります。

※運用利回り:資産を運用してどれぐらい利益を出せるのか。基本的に会社の状況が良ければ、高い運用利回りを見込めます(つまり、多くの利益を出せる)。

予定事業費率

予定事業費率とは保険料に占める経費の割合を指します。ここでいう経費とは、広告費用や契約の維持・管理にかかる費用です。予定事業比率が高いほど保険料が高くなります。

予定率まとめ

  • 予定死亡率が低い(=基本的には年齢が若い)ほうが保険料は安い
  • 予定利率(運用利回り)が高いほうが保険料は安い
  • 予定事業費率(広告費や会社の管理維持費など)が高いほど保険料も高い

なお、保険料は純保険料と付加保険料に分けることができ、そのうち純保険料は予定死亡率と予定利率、付加保険料は予定事業費率を元に計算されます。少し専門的な知識ではありますが、「保険料の算出には上記3つの予定率が大きく関わっている」ということを覚えておきましょう。

生命保険の種類

生命保険の種類

各生命保険会社からさまざまな生命保険商品が販売されていますが、一般的に、生命保険は以下の4種類に分類できます。それぞれの保険について以降の見出しで簡単に解説します。さらに詳細な解説や各保険のおすすめ商品については別記事をご覧ください。

  • 死亡保険
  • 医療保険・がん保険
  • 介護保険
  • (死亡保障付)生存保険

死亡保険

死亡保険とは、被保険者が死亡した場合に遺族に対して保険金が支払われる保険です。配偶者がいる、もしくは子供を育てているといった人が亡くなると、その後の家族の生活が急変してしまうかもしれません。死亡保険は、残された家族の生活費や教育費を残す目的で加入することが多いという特徴があります。

死亡保険に加入する場合は、一般的に定期型と終身型の2種類から保険期間を選ぶことができます。保障を確保したい期間に応じていずれかを選びましょう。

医療保険・がん保険

病気やケガで入院・手術をする際に給付金がもらえる保険を医療保険と言います。最近ではさまざまな特約があり、女性特有の病気に備える特約や通院時の費用に備える特約が人気です。持病があっても加入できる医療保険も発売されているため、気になる商品があれば保険会社に問い合わせてみると良いでしょう。

また、昨今は2人に1人ががんを発症する時代とも言われているため、がん罹患時の費用負担を考えてがん保険に加入する人も増えています。がん保険にも特約を付加することができ、診断一時金特約として50万円や100万円などまとまった給付金を受け取ることも可能です。

「どんな人にがん保険が必要か?」といった疑問にお答えした記事もあるので、気になった方はぜひ一度ご覧ください。

がん保険には入るべきか?必要かどうかお金のプロが徹底解説!

介護保険

「介護」と聞くと、高齢者のイメージがありますが、不慮の事故などで介護状態に該当するリスクは誰もが抱えています。介護保険とは、日常生活において介護や支援が必要になった場合に、まとまった給付金や年金を受け取ることができる保障です。

日本には公的介護保険があり、要支援や要介護に認定された場合に各種介護サービスを受けることができます。しかし、原則としてサービスの現物給付であり、現金の給付ではありません。

仮に介護状態に該当すると、自宅のリフォームや収入の減少が想定されるため、これらにかかる費用を民間の介護保険でカバーすることが可能です。

なお、40歳未満は公的介護保険の対象外のため、自分自身で民間の介護保険に加入するなど、若年層ほど自助努力が必要と言えるでしょう。

(死亡保障付)生存保険

生命保険の中には、保険期間中に死亡すると死亡給付金、満期時点で生存していると満期金をそれぞれ受け取ることができる保険があります。死亡保障付の生存保険とは、例えば学資保険や個人年金保険など積立を目的とした保険です。

稀に生死混合保険と呼ばれることもあり、資産運用方法の1つとして加入する人が多い一方、短期での解約時は解約返戻金がそれまで払い込んだ保険料よりも下回ることが多いため注意が必要です。

このように生命保険にはニーズに合わせてさまざまな商品があり、各保険の必要性を十分に見極めることが重要といえます。もしあなたが絶対に損をしたくないと感じるのであれば、必要に応じて担当者やファイナンシャルプランナーに相談しながら自分自身に合う保障を選びましょう。

生命保険(死亡保険)は必要なの?

生命保険(死亡保険)は必要なの?

※ここからは生命保険=死亡保険として、その必要性や選び方について解説していきます。

誰もが抱える病気やケガ、死亡のリスク。しかし、実際に「生命保険は必要なのか」と考えてみると、あなたは答えを出せるでしょうか?

人それぞれ異なる生命保険の必要性。自分に生命保険が必要かどうか判断するには、以下の3つの項目を軸に検討することが大切です。

  • 誰に必要か(Who)
  • いつ必要か(When)
  • 何の保険が必要か(What)

詳しくは別記事にて解説してありますが、こちらの記事でも要約した内容をお伝えします。

誰に必要?

「誰に必要か」という点を考える際は、例えば一家の大黒柱である人が死亡した場合、残された家族はその後の生活に困窮する可能性があるため、自分自身の保障をしっかりと確保しておきたいものです。また、子供の病気やケガを考えると、子供にも生命保険が必要と考えることもできるでしょう。

いつ必要?

「いつ必要か」を考える際には、「子供が独立するまでの10年は重点的に備えたい」「老後が心配なので一生涯の終身保障を今から持っておきたい」など、どれくらいの期間、保険での備えが必要なのかを明確にすると分かりやすいです。

何が必要?

3つ目の項目である「何の保険が必要か」という点は、例えば死亡時の保障を確保すべきなのか、入院・手術の保障が必要なのかなど、どのような備えを保険で持っておくべきかを考えることでニーズを明らかにすることができます。

必要性についてのまとめ

先述のように、生命保険の必要性は人それぞれですが、ここでは「特定の人に特定のタイミングで特定の保険が必要となる」ということを覚えておきましょう。

「生命保険は必要ない」と考えている人こそ、まさにこの「特定の人」であるかもしれないため、リスクや現状をきちんと確認し、万が一の場合の備えを生命保険で確保しておく必要があります。

生命保険の必要性について更に詳しく踏み込んで解説した記事もあるので、もしあなたが生命保険の必要性について迷うのであれば、ぜひそちらの記事を参考にしてみてください。

生命保険の必要性は?「誰に・いつ・何が」を基準に徹底解説!

生命保険(死亡保険)の選び方を知っておこう!

生命保険(死亡保険)の選び方を知っておこう!

もしあなたが生命保険に必要性を感じた場合、どの生命保険に入ればよいのか、「生命保険の選び方」を知らなければなりません。これは無意味な生命保険に加入してしまって、せっかくあなたが稼いだお金を無駄にしてしまわないためです。

ただ、「生命保険の選び方」については別記事の「解説!生命保険(死亡保険)の正しい選び方」にて詳しく解説してあるので、ここでは簡単な解説にとどめておきます。

さて、生命保険の選び方についてですが、生命保険は一般的に以下の4つの項目を基準にして選ぶと良いと言われています。

  • 保障内容
  • 保障金額
  • 保険期間
  • 保険料

この4つの項目を元にすると、過不足がなく、自分に最適な保険を選ぶことができます。

生命保険を選ぶ上で一番大切なのは保障内容。「どのような場合に備えたいのか」を考えると、自然と保障内容が定まります。

また、保障金額を考える際は、「保険でどの程度備えておきたいのか」を明確にしましょう。一応目安となる計算式なども別記事にて紹介しているので、そちらを参考してみてください。

同時に「どの程度の期間の備えが必要か」は保険期間に直結します。定期型や終身型といった保険タイプから選びましょう。

最後に、「保険料」も生命保険を選ぶ上で欠かせないポイントです。生命保険は加入後、長期にわたって保険料を支払う必要があるため、保険料を払っているから貯蓄できないといった状況では本末転倒です。収入に応じて無理なく支払える保険料かどうかも確認しましょう。

生命保険に加入する必要性を理解した上で、その次は「保険をどのように選ぶのか」「どのように加入するのか」を知ることが大切です。

再度の紹介になりますが、生命保険の選び方の詳細については下記の記事で解説しているので、「どの生命保険に加入すればいいか」をお悩みの方は必ずご一読くださいませ。

生命保険(死亡保険)の正しい選び方を解説!目的を整理して正しく選ぼう

生命保険とはなにか?-まとめ-

生命保険とは、死亡や病気、ケガといった日常生活に潜むリスクに備えるものです。大勢の人がお金を出し合って運営されており、死亡保険や医療保険などニーズに応じて4種類に大別できます。

そのため、生命保険の必要性を考えた上で、保障額や保険期間など4つの項目を軸に生命保険を選ぶことが大切です。

必要な生命保険は人それぞれ異なります。さまざまな事態を想定の上、生命保険に加入することで金銭的な備えを確保しましょう。

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